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【空知が誇る日本一vol.2】空知の農作物生産を支える、北海幹線用水路

北海道、日本の食糧の一翼を担う空知の農作物。それを供給する源が潤沢な水。石狩川、空知川の大きな河川が存在するからこそ農業が発展した。空知川の水を引き、北海幹線用水路は赤平から10市町を経て南幌町まで約80㌔㍍整備されている。

これまで「長さが日本一」とされていたが、農水省の調べでは「不明」。ただ、用水路の水を田畑に導き、農業を経営する受益面積は3万3225㌶で、2位の香川用水(四国)の約2万3千㌶に1万㌶の大差をつけて断トツの日本一。空知の農業面積の広大さをはっきりと物語るものになっている。
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当初「長さが日本一」として、北海土地改良区を通じて農水省に調べてもらったとこころ、幹線、支線の定義があいまいで、幹線と支線のまじっている用水路もあって、長さを測る基準がないため「長さ日本一」の裏づけをとることができなかった。 
 
用水路の規模を見る尺度としては、その用水路の水を利用してどのぐらいの面積で田畑を営んでいるかの受益面積が使われている。用水路に関わる組合員の総数も一つの尺度とされている。
 
農水省の調べによると、受益面積のベスト5は北海幹線、香川用水に次いで、3位が帯広で2万645㌶、4位新潟の西蒲原で1万9663㌶、5位茨城の霞ヶ浦で1万9294㌶。1位と3位に北海道の広大さがうかがわれる。
 
組合員数は1位が香川用水で5万8350人、2位西蒲原の3万3195人、3位愛知用水3万1866人、4位愛知の宮田用水で2万6207人、5位も愛知で豊川総合の2万2872人。
 
北海幹線の組合員は、わずか約2500人。香川が組合員1人あたりの面積が0.4㌶に対して、北海幹線は13.3㌶。大規模農家が多いことが、はっきりとわかる。
 
用水路は農業ばかりでなく、地域生活でも大きな役割を担っている。市民憩いの場となる親水公園が整備され、地域住民や子どもたちによる植栽活動や環境学習の場としても幅広く利活用されているほか、ウォーキングやワークショップなどが行われている。
 
また、高校生の清掃活動や、ボランティア団体による草刈り作業なども行われ、環境保全活動も積極的に行われている。
 
北海幹線の沿革を見ると、1922年(大正11年)「北海土功組合」が認可され、1924年から北海かんがい溝の工事が始まり、4年4か月かけて、現在とほぼ同じ距離の大幹線が完成した。その後、用水路の改修、土地改良区などの合併で、全国最大規模となった。
 
地域の農業を支えてきたことや土木技術の蓄積など歴史的にも重要な施設であることが認められ、2004年に北海道遺産、06年に疎水百選に選ばれている。
 
北海幹線の水は、毎年5月始めから8月までの約100日間流している。多い時で、空知川から毎秒42㌧取り入れ、一日にすると 360万㌧。東京ドーム 3杯分もの量になる。
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この記事は、地域の情報発信基地・生活情報誌「プレス空知」から出典して掲載しております。同紙の定期購読はこちらから↓
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