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新鮮野菜にカフェめし、投げ銭ライブ…朝6時から大盛況!「農家の嫁の夏の朝市」(北海道・長沼町)

「地元でしか知られていないイベント」「空知のおいしい野菜が買える場所」、教えちゃいましょう。

いつも「そらち・デ・ビュー」をご覧くださっているみなさま、ありがとうございます。
果たしてみなさまにご満足いただけているのかどうか?と夜も眠れぬほど不安に思って、昨年12月から今年の1月にかけて、満足度調査(アンケート)を実施しました。ご協力くださったみなさま、ありがとうございます。

「ちょっと待った!意見聞きっぱなしかよ?」

…と思った方。
ちょっとずつ、ちょっとずつですが、ご意見を採用させていただいています(汗)
例えば。こんなリクエストをいただいていました。

「地元でしか知られていない食べ物や観光スポット、イベントなどを取り上げてほしい」
「空知のおいしい野菜が買える直売所の情報が知りたい。」

今の季節、空知はいろいろな野菜が旬を迎えています。どこを紹介しようかなーと思案していたところ。

「私たちがやっている朝市に来ませんか?」

というお誘いが。
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何でも、旬の野菜や花のほかに、長沼町内や近郊のレストランやカフェなど、いろいろ出店していて、早朝から大いに盛り上がっているそうなのです。
野菜好きとしては、すごく惹かれます。
しかも。朝市を仕切っているのは、「農家の嫁プロジェクト」。
何か、名前がカッコイイぞ。どんな人たちの集まりなのか?
と~っても気になりますね。

よっしゃ、「そらち・デ・ビュー」へのリクエストにもお答えすべく、「農家の嫁の夏の朝市」へ出かけてみましょう!

4時起床、5時出発で長沼へ向かったところ、会場はすでに…

お邪魔したのは、9月の朝市。「農家の嫁の夏の朝市」は、今年度は8~10月の第一日曜日で、9月は4日(日)の開催でした。開始時間は朝6時とのこと。

予定どおり、4時起床、5時出発で、長沼町へ向かいます。
(寝坊しないか、かなり心配だったのですが、ちゃんと起床できました。)
道すがら、朝もやがかかっていて、何やら幻想的な風景。すれ違う車もまばらです。
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長沼町の中心部にあるJAながぬまの駐車場に車を停めて、そこから数百メートル、ぷらぷら歩いて会場の長沼神社へ向かいます。
ここに駐車したのには訳があるのですが、それはまた後ほど。
なお、会場隣りの駐車場はすぐ満車になるのだそうで、JAや長沼町役場などの駐車場が朝市特設駐車場として用意されています。

長沼神社に到着。ただいま5時50分。
…って、あれ?
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6時前なのに、何かもう、結構人がいますね。
いや、いるどころじゃなく…行列している!
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会場に着いたばかりで、何のお店かまだ十分リサーチできていないのですが、とりあえず並んでしまいましょう。
それにしても、行列を見ると並びたくなるのは日本人の性なのでしょうか。
…あ、サンドイッチのお店でした。グルルルルゥ~(お腹が鳴る音)
よし、あのたまごサンド(トレイの左端)を朝食にGETするぞ。
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…と思っていたら、目の前で早くも売り切れ(涙)
お店の方におススメを聞いて、マスカルポーネとあんこ、キウイのサンドイッチを購入しました!
って、まだ6時なのに売り切れって、どういうこと?
すごい人。みんな、どこから来たんだろう…。

ゆっくり朝市を楽しみましょう

とりあえず朝食を確保して、冷静になったところで(笑)
会場の様子を見回してみると…お、中央に、軽トラの「総合案内所」がありました!
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会場図も黒板にちゃんと書いてあります。
最初にここをチェックすると、より朝市を楽しめそうです♪
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リーフレットをもらって、さっそく会場内を回りましょう!

まず、メインの「軽トラ野菜販売エリア」。
いろいろな生産者さんが、様々な野菜を販売しています。
新鮮なとうもろこしが飛ぶように売れていました。
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陳列のしかたやポップがおしゃれです。
これはやっぱり「農家の嫁」の皆さんのセンスなんでしょうね、きっと。
野菜もピカピカに光って見えます。
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一方、こちらは「花販売エリア」。
緑の車、こちらも素敵なディスプレイですね。
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そして、軽トラの荷台いっぱいに、たくさんのお花が!
まるで、お花畑がそのまま移動してきたかのよう。
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ん?フラワービュッフェ??お花のバイキングってこと?
なになに、先にお会計1,000円を払って、好きなお花を10本、選んで自分で取っていくのですね。すごく斬新な売り方です。お店の方にうかがってみると、

「最初は、こちらでお花を束ねていたのですが、お客さんが多くなって、手が回らなくなったのです。そこで、先に代金をいただいて、自分で取っていただくセルフ方式を導入しました。」

とのこと。もちろん、お花の組み合わせに迷ったときは、お店の方が相談に乗ってくれますよ。

そして、再び「飲食店雑貨店出店エリア」へ。こちらで先ほど、サンドイッチを購入しましたね。
いろいろなお店が出店しているのですが、まだまだ行列が絶えません。
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おや?何やら歌声と音楽が聞こえてきました。
投げ銭ライブが始まったようです。
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本日の出演は「サルミアッキ」さんというグループ。
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演奏している弦楽器は、「カンテレ」というフィンランドの民族楽器なんだそう。
優しい音色が早朝の境内に広がって、清々しい気持ちになります。

他にも、ヨガ体験や、子どもたち向けに「シールラリー」なんてのもやっていました。
駄菓子屋さんの商品券がもらえるようですね。いいなぁ。今だけ子どもに戻りたい。
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せっかくなので、朝の長沼を「おさんぽ」します

ところで。
会場で、こんな地図をもらいました。
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朝市に合わせて、早朝営業しているカフェやお店がいくつもあるのですね。
せっかくなので、このマップを活用して、街歩きをしてみましょう。

数分ぷらぷら歩いて、まちの中心部へ向かいます。
お、「カフェ ピアーノピアーノ」、7時から営業していますね。今年の春に、長沼でテレワークしたときにランチをいただいたお店です。
ちょっとのぞいてみると…どうやらすでに満席でした。残念。

「カフェ ピアーノピアーノ」について詳しくは過去記事をご覧くださいね↓
今日、「そらち」でお仕事しない?  ~北海道・空知流テレワークのススメ(ながぬまホワイトベース)
その後、時間をおいてから、朝市会場からほど近いパン屋さんへ。
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マップを頼りに、住宅街の一角に「てづくりパン さわわ」を発見。
この看板が目印です。
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入口を入ると、いろいろなパンが並んでいます。
うーん、どれにしよう。
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「毎日食べる特別なパン」を掲げるこのお店、なるべく保存料、着色料などの添加物を使わず、子どもが食べても安心なパンを手作りしているのだそうです。
お店の方が「特にお客さんに好評です」とおっしゃっていたメロンパンを購入しました。
サクサクのクッキー生地に、とっても優しい甘さ。
心も優しさで満たされるようなおいしさのメロンパンでした。

この日、駐車場、朝市の会場、そしてまちなかのお店の間を、ぷらぷらと行き来したのですが、駐車場から会場の長沼神社までの間、歩道のわきには植え込みが。
緑が多くて、気持ちのよいお散歩コースでしたよ。
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農家の嫁プロジェクトとは。

さて、朝市を堪能させていただいたところで、この朝市を主催している「農家の嫁プロジェクト」中心メンバーの宮川さん、菅原さん、東山さんに、お話を伺いました。
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【農家の嫁プロジェクト中心メンバーの(向かって左から)宮川さん、菅原さん、東山さん】
-農家の嫁の夏の朝市、早朝からすごい盛況ですね。

宮川さん 嬉しい限りです(笑)。今回でまだ通算4回目の開催なんですけれどね。フェイスブックやインスタグラムで情報発信しているほかは、ほぼ口コミだけで、こんなにたくさんの方が訪れてくれるようになりました。 

-「農家の嫁プロジェクト」って、どんな団体さんなのでしょう。

菅原さん いわゆる農家の奥さんのほか、パートなどで農業に関わっている女性の集まりです。30~40代が中心で、メンバーは15~20人くらいですね。

宮川さん 実は私も夫も長沼町内の農家出身で、Uターン就農したのですが、戻ってきてみたら周囲に美人の「農家の嫁」が多いなぁと感じて(笑)。こんな仲間と一緒にいろいろなことができたらいいなと思って、「農家の嫁プロジェクト」を立ち上げたのです。で、手先が器用な人が多かったので、冬場に「冬の手仕事展」という、手作りのクラフト作品などを販売するイベントを開催するようになりました。

菅原さん 「冬の手仕事展」は第1回が2020年(令和2年)の2月末でした。ちょうど新型コロナウィルスがまん延し始めた頃で、果たして開催できるのか、中止しなくてはならないか…随分と気をもみましたね。
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-そんなみなさんが朝市をはじめたきっかけは。

宮川さん コロナ禍がなかなか終息しない中、学校や地域の行事は次々中止になり、人と接する場面が本当に減りました。それが長引くにつれて、会って交流する機会の大切さを感じることが多くなって。そこで、今度は夏に、本業の農業でイベントをやろう!という話になったのです。屋外で、感染対策をしっかりしてなら開催できるかなと。

東山さん 神社の境内を会場として使わせていただきたい、と長沼神社さんにお願いしたところ、快諾してくださって。あ、神様にはお礼に、自分たちで育てた野菜をお供えしています。
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-軽トラ市は、どの軽トラも素敵なディスプレイで、まさに「マルシェ」だなぁと。女性のセンスが活かされている印象を受けました。それに、町内や近隣のまちのカフェやレストラン、スイーツショップがたくさん出店していて、驚きでした。

宮川さん もともとは「当日の朝ごはんを作っている暇がないから、ここで買って済ませたいよね!」って、カフェなどのオーナーさんに出店を呼びかけたのがきっかけなんです(笑)。ただ、コロナの影響を受けて大変な思いをされている飲食店も多かったようで、声をかけたら、みなさん快く乗ってくださって。出店数も、おかげさまで増えています。
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-先ほど、「朝の長沼おさんぽMAP」を活用して、街歩きをしてきました。いえ、むしろせっかくの機会なので街歩きをしたくて、JAの駐車場を利用したのですけれど。

宮川さん それ、私たちの狙いどおりです(笑)。今年度の新たな取組として、まちなかのお店にも協力をお願いして、朝営業をしていただいています。駐車場と会場の間を行き来するついでに、長沼の街歩きを楽しんで、まちなかのお店にも寄ってもらえたらと思って、地図を用意しました。

-すごい。取組が町内に浸透しつつありますね。

東山さん 出店者同士のコラボが生まれることもあって、今日出店していたキッチンカーは、うちのお米を使ったおにぎりを販売してくださったのです。私たち生産者が野菜の食べ方をお客さんに教えたり、逆に教えていただいたり、なんてことも。
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-人と人との繋がりも広がっているご様子。でもみなさん、お仕事や家事、子育てなどがあって、朝市の準備はとっても大変なのではありませんか。

宮川さん 確かに、夏場は特に農作業しながらなので、準備から何からバタバタです。でも、ありがたいことに、町内の中学生や高校生、札幌の大学生も、ボランティアで手伝ってくれています。自分たちだけじゃなく、いろいろな世代を巻き込みつつ、やれる人が企画して、調整して、出店している感じです。

-長続きの秘訣ですね。無理しすぎないというのは大切だと思います。

宮川さん 年を経ていくとみんな、親が、子どもが、体調が…って、自分の置かれた環境はどうしても変わっていきます。この朝市、5年はやるぞ!って私、宣言しちゃったのですが、その時々の状況に応じて、やりながら変わっていく、変えていく。息抜きではないけれど、利益よりも楽しさ優先でやっていけたらと思っています。

-宮川さん、菅原さん、東山さん、ありがとうございました。

さて、次回の「農家の嫁の夏の朝市」は。

それにしても、宮川さん、菅原さん、東山さん。みなさん笑顔がとっても素敵でした。
「美人の嫁が多くて。」という宮川さんの言葉に納得です。
きっと次の朝市も、お客さん、出店者さん、そして「農家の嫁プロジェクト」のみなさんご自身にとって、楽しくて元気になる、そして何とはなしに心満たされる、そんなひとときとなることでしょう。

帰る前に、会場の神様、長沼神社にお参りしました。
あ、花手水は初めて!きれいですね。
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「農家の嫁の夏の朝市」、今年は来月、10月2日(日)が最後の開催となります。
出店者や催し物など詳しい内容は、「農家の嫁プロジェクト」のフェイスブック、インスタグラムをご確認くださいね。
あ、ご来場の際は、マイバッグのご持参をお忘れなく。

【農家の嫁プロジェクト】
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さぁて、来月の第一日曜日も、頑張って早起きするか~

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