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雨竜沼湿原(の手前まで)を歩いてみた~職員のAT体験記~

こんにちは!10月に入り、だいぶ秋も深まってきましたね。
今週から、職員によるアドベンチャートラベル(AT)の体験記を計5回に渡って投稿します!お楽しみに♪(といって、自分を追い込む…汗)

そもそもATって何?

ATとは、アクティビティを通じて自然を体験し、その地域の歴史や文化を楽しみながら学ぶ旅行形態の1つです。

※詳細は、北海道経済部観光局のHPをご覧ください。

そんなATですが、2023年9月に道内で初めて「アドベンチャー・トラベル・ワールド・サミット(ATWS)」が開催され、世界各地から旅行会社やメディア、ツアーオペレーター、政府観光局、観光協会などが参加し、ATツアー体験や講演会、セミナー、商談会等が行われました。

その際、空知管内では5つの日帰りモデルコース(Day of Adventure:DOA)が紹介されました。
その5コースというのがこちら↓
・天上の湿原 雨竜沼湿原 秘境トレッキング@雨竜町
・夕張の歴史の変遷トレッキングツアー~「炭鉱」から「食と観光」へ~@夕張市
・三笠ジオパークで北海道の開拓史を体感するガイドウォーキングツアー@三笠市
・美唄サイクリングツアーと北海道最古の酒造を訪ねる旅@美唄市・栗山町
・渡り鳥の視点で旅する石狩川空知ラフティングとグライダー@滝川市・美唄市

今年(2024年)9月、職員がこの5コースに採用された観光コンテンツを体験してきたので、その体験をもとに空知の魅力をお届けしようと思います!
※モデルコースそのものの体験ではありません。

では、前置きはこの辺にして、ここからは雨竜沼湿原(の手前)をトレッキングしてきた職員による体験記をお楽しみください!

雨竜沼湿原って?

みなさん、「雨竜沼湿原」って知ってますか?
ずいぶん昔から「北海道の尾瀬」とも言われたり、なかなか有名な湿原ですよね。
では、行ったことはありますか?
「雨竜沼湿原」って、行ったことがありますか~? と、もし100人に訊いてみても、
「知床五湖は行ったことあるけど、そこはないな。」っていう人が多いんじゃないかと思います。

あるのは知っていても、実際には行ったことがない人も多い「雨竜沼湿原」。
この岩見沢から日帰りできちゃう身近な秘境「雨竜沼湿原」に今回挑戦してみました(実際には秘境の入り口までですが)。

今回のメンバーは、ガイドさんと私を含め6名。ガイドさんに見どころを解説してもらいながら、今回のブログでは、自然を五感で体感できるトレッキングの様子をほんの少しご紹介します!
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「雨竜沼湿原」のある暑寒別山系は、もともと多くのヒグマが生息するクマさん達のお庭ですから、この辺りのクマさんが温厚であることを祈りながら、今回の湿原行きの前日には、クマよけ鈴唐辛子スプレーも準備しました。

思えば、そうとう前ですが、私自身は尾白利加ダム(市街地から10㎞ほど)までは、来たことがあります。
あれはずいぶん昔の確かゴールデンウィークの頃で、小学生だった子供らを連れ、「北海道の尾瀬」と聞いていた雨竜沼湿原を目指しましたが、ゲートが開くのは6月からで、そのことをダムの辺りの立て看板で知り、引き返しました。
で、今日はそのリベンジも兼ね、岩見沢市から雨竜町へ向かって国道275号線をゆっくりと車で北上して行きます。

雨竜町に到着!しかし、ここからまた長い道のりが…

岩見沢を出発する時点では、小雨が降っていて空一面灰色の雲に覆われていましたが、北上するにつれ、だんだんと空が明るくなってきました。
昼食を仕入れに立ち寄った雨竜町内のコンビニに着いたときには、道路もすっかり乾いており、出発時には雨中の山歩きを覚悟していたメンバーの顔もほころびます。

さて、ここから湿原に向かう道ですが、ゲートパーク(登山口)までは20数㎞の道のり
車ならすぐの近さかな、と思っていましたが、砂利道区間が多く、深い凸凹の水たまりが連なっていて徐行運転せざるを得ず、思いのほか遠く感じました。

それでも明るい木漏れ日の林道を進んでいくと、鹿の親子が姿を見せてくれたりして、アドベンチャーっぽい気分になってきました。

車は11時半頃に、明るく広々と開けた空間のゲートパーク(登山口)に到着。
登ってきた方角(東)を見渡すと、芦別・富良野方面の山々が遠望でき、開放感満点です。
また、振り返れば、これから分け入る緑の大屏風がそびえ、頭の上には青空に白い雲が広がっています。
管理棟周辺のベンチに腰掛け、まずはここで早めの腹ごしらえとしました。

ルートガイドによると、雨竜沼湿原への登山道の長さは、ゲートパークから湿原の入り口までの約4.1㎞(徒歩で約2時間)。
そこから湿原内には約4㎞の木道が整備されており、雄大な暑寒の山々に抱かれたロケーションの中、多くの希少植物や池塘を眺めながら湿原を1周できるそうです。

ようやく登山スタート!!

では、いよいよここから徒歩での出発です。
腰に付けたクマよけ鈴をシャンシャン響かせながら、ゆっくりと歩き出しました。

本日の山歩きメンバーの中には、ガイドさん以外に登山経験者もおらず、65歳の高齢者(私)も混ざっていることから、その行程は、「渓谷第二吊橋」(片道1.6㎞)までの往復としました。
歩き出してしばらく、山道は勾配も緩く、道幅も広めです。
ハイキング気分で15分ほど歩くと、まず最初に「第一吊橋」に着きます。
橋から下をのぞき込むと、ペンケペタン川の清流が岩々にぶつかりながら爽快に流れ去っていきます。

この橋を渡り終えると、ここから先は登山道らしさを実感しながらの歩きとなります。
進んでいくと、渓流とまでは言えない小さな沢の流れが、何本も道を横切っており、浅い流れや湿地を作っています。

それらの中に置かれた小岩を足場に、なんとか靴を濡らさずに渡りたいと誰しも思うのですが、靴を濡らさずにその何カ所もの難所をクリアするのは、なかなか至難の業です。
次の1歩、また次の1歩と足の置き場を瞬時に判断しながら、バランスゲームをするように渡りますが、結局は、靴も靴下も濡れてしまいますので、取替用の持参は必須かと思います。

絶景スポット「白竜の滝」

ゲートを出発してから約40分、「白竜の滝」まで来ました。
滝を見下ろせる場所にはベンチが置かれた休憩スペースがあり、そこに環境省と北海道の連名で建てられた高さ1m数十センチの標柱があります。
標柱自体は新しいのですが、その躯体には深い爪痕、咬み痕が何カ所も刻まれていて、やっぱりここはクマさんの庭先と実感させられました。
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「白竜の滝」の標柱が建てられた場所から滝を正面から見上げる場所までは、わりと簡単に降りて行けます。
滝に近づく小路を降りると、まさしく眼前に、自分の足下の滝壷めがけて、高さ36mを真っ逆さまに間断なく落下してくる迫力の瀑布が広がります。

この滝の豊富な水量は、暑寒の山々の恵みとしてシーズンを問わず楽しめるそうなので、北海道でも厳しさを増してきた暑さのシーズンに是非訪れたい命の洗濯スポットだなと思いながら、滝を見上げていました。
(ただし、クマさんのお庭だから、お邪魔するときは複数人で、クマよけ鈴も必須。)
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さて、滝壷から登山道の本道に戻り、「白竜の滝」から折返し地点の「第2吊橋」まで、あと300mです。
細くなってきた登山道を足下に気を付けながら登っていくと、ほどなく目的地へ到着しました。
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ゆらゆらと揺れる「第2吊橋」を渡りきると、それまでとは段違いの勾配のキツさが見てとれる「険竜坂」が目の前に現れます。


が、本日の行程はこれまで。
ここまでゲートパークから約1.6㎞。体力的には、まだまだ先へ行けそうですが、
本日は時間の制約があり、湿原を見られる地点までは行きませんでした。
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復路は、可憐なエゾアジサイや美しい紫のトリカブト等の花々や赤く色づきはじめたツタ漆などを愛でながら、登ってきた山道をゆったりと歩き、ゲートパークへ降りてきました。
 

道の駅田園の里うりゅうへ寄り道

下山してからは、道の駅田園の里うりゅうへ寄り道です。こちらもガイドさんに案内してもらいました。
特産品を購入するのはもちろん、雨竜沼湿原について学ぶことができる「雨竜沼自然館」を見学することができます。
 
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今回の山歩き(散策程度?)の当日は、たまたまですが、湿原ルートを訪れる方がわれわれの他にいなくて、今思えば、この貴重な湿原の景観を貸し切り、独り占めできるまたとないチャンスだったかと、惜しい思いもあります。

次回、ここに来るときは、きっと木道や展望台まで登って、独り占めはできなくても、天空に広がる国内有数の山岳型高層湿原「雨竜沼湿原」を一望したいと思っています。
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いかがでしたか?

雨竜沼湿原に興味が湧いてきたのではないでしょうか?!
今回は時間的制約があり湿原まで行くことはできませんでしたが、ぜひ皆様は湿原まで登って雄大な自然を肌で感じてみてください。

次回は三笠コースをご紹介します!乞うご期待!!!

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