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栗山町で“未来のふつう”に宿泊する(北海道・栗山町)

栗山町地域おこし協力隊の森大起です。

今回は栗山町にある一棟貸切の宿“HATOYAMA HOUSE”をご紹介します。
宿の公式HPはコチラから↓
https://possi-hatoyama.com/hatoyamahouse/

もともと宿を想定していなかった?
未来のふつうとは?
オフグリッドってなに?

今回は、宿オーナーでありながら設計士としても活動されている古野善昭さんに、気になるあれこれをインタビューしてきました!
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バスルームから見える農村風景

HATOYAMA HOUSEはどんな宿?

HATOYAMA HOUSE(以下、宿)のある栗山町北部の鳩山地区は、丘陵地帯でのどかな農村風景が広がっています。

宿は小高い丘の上にあるため見晴らしもよく、また敷地は森に囲まれているので、周囲の視線を気にせず静かにゆっくり過ごせる場所として、利用されているようです。

宿は一棟貸切のいわゆるヴィラスタイルで、ベッドルームは3室あり最大で大人6名まで宿泊することができます。キッチン・浴室・洗面・洗濯機まで完備されているため、暮らすように泊まることが可能です。
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間取り図
設備も全て揃っていて、敷地は360度どこを見回しても景色がいいため、のんびりと宿の滞在時間を楽しまれる宿泊者が多いようです。
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宿からは北海道らしい丘陵地帯が見渡せる
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背景の森に包まれるように佇む

【未来のふつうに泊まる宿】とはどのようなコンセプトなのか

もともとこの建物は宿を想定して建てたわけではなく、別荘兼設計事務所として利用されていました。

なぜ、宿として生まれ変わったのか。

それは、この建物最大の特徴である、オフグリッドの設備(宿で使う全てのエネルギーを敷地内で自給自足すること)を他の人にも体感してほしいという思いがあったからなのだそう。

〜未来のふつうに泊まるとは?〜

地球温暖化が進んでしまっている現代から脱却するため、そして災害の多い日本という地域でエネルギーを自給するための選択肢として、「自然エネルギーの活用がこれから多くの人の選択肢になっていく」と古野さんはいいます。
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冬でも雪下ろしができる据置型の太陽光パネル
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発電した電力を電気自動車に充電する装置(V2H)
車に蓄えられた電力は建物の電力にも使用できる
〜環境問題に意識が向いたきっかけとは?〜

古野さんは、ブログ形式で環境問題や自身の取り組みを記録しているほか、宿泊料金の一部を環境保護団体へ寄付したり、電気自動車で訪れる宿泊客には割引プランを提供するなど、環境負荷の軽減に積極的に取り組み、その姿勢を発信支援されています。

私の知る限り、ここまで熱心に環境問題に取り組んでいる方は他にいません。

「どうして環境問題に意識が向いたのですか?」という問いに対し、古野さんは改めてこう振り返ります。

きっかけは、建材屋さんから紹介された地中熱ヒートポンプを施主に提案したところ、ぜひ導入したいという反応があり、実際に使用してみたところ非常に好感触だったことだそうです。

寒冷地である北海道において、効率的な空調手段として地中熱の活用は非常に理にかなっており、実際に使って効果を体感したことで、その良さを人に勧めたい、広めたいという気持ちが芽生えたのだと語っていました。
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深さ2m掘削し全長15mの地中熱ヒートポンプを埋設
「環境負荷対策」や「オフグリッド」と聞くと、何か制約があり、我慢を強いられるものと考える方もいるかもしれません。

しかし古野さんによれば、それは設備次第であり、実際にこの宿では、そのような不便を感じることはほとんどありません。むしろ、オフグリッドであることに気づかずに滞在を終える方が大半だそうです。

オフグリッドシステムや環境問題に対する関心をより広めていくため、古野さんは予約サイトをリニューアルし、電気自動車利用者向けの割引プランも新たに設定しました。

さらに、予約サイトとは別に、オフグリッド設備について詳しく紹介する専用のホームページも用意されています。
↓環境問題の取組を紹介するホームページはこちら
https://possi-hatoyama.com/

設計士だからできたこと

古野さんは、北海道栗山町で「efplan(エフプラン)」という屋号のもと設計事務所を営んでいます。

「設計士であるご自身だからこそ、この宿で実現できたことはありますか?」という問いに対し、古野さんはこう話します。

「いざオフグリッドの設備や環境に配慮した建物を建てたいと思っても、専門的な知識が必要でハードルが高い。しかし、この宿を建てる際には、これまでの建設業でのつながりのおかげで、協力を申し出てくれる業者が現れてくれたんです

~オフグリッドに興味がある方はぜひご相談を~

北海道という寒冷地でオフグリッドに挑戦している人は、まだごく少数です。

そうした中で先駆者として実践を続ける古野さんは、非常に貴重な存在だと感じています。これまでに道内外から350人を超える方々が、このプロジェクトに興味を持って宿を訪れているそうです。

このような取り組みに関心をお持ちの方は、ぜひ一度お話を聞いてみることを、私・森から強くおすすめします。

古野さんはとても気さくな方で、今回のインタビューも快く引き受けてくださり、「なんでも聞いてくださいね!」というスタンスで、いつも温かく迎えてくださいます。
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オーナーの古野さん

施設名:HATOYAMA HOUSE
住所:北海道夕張郡栗山町鳩山80-2
チェックイン14:00
チェックアウト:~11:00
電話番号:090-9755-5460
公式HP:https://possi-hatoyama.com/hatoyamahouse/
予約サイト:https://reserva.be/hatoyama2025
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アクセス

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