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【そば打ち体験&実食】ピンネ荘 そば道場「夢創庵」で幻の蕎麦を打つ【コスパ高すぎ】

皆さんは「ぼたんそば」をご存知でしょうか。北海道では古くから作付けされた蕎麦の品種で、香りが良く、甘みが強いことから道内外にたくさんのファンを持っています。

しかし美味しいだけならいいのですが、このぼたんそば、栽培が非常に難しいのです。道内で生産される蕎麦で現在主流なのは、後発で比較的栽培が容易な「キタワセソバ」で、総生産の実に約9割を占めます。美味しいながらも農家泣かせのぼたんそばは、巷で幻の蕎麦と呼ばれるに至っています。
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▲ぼたんそばの花。穂が長く、最初の花と最後の花が離れているため、一株につく実が熟する時期が異なり、収穫が難しい。背が高いため倒れやすいという難点もある。

そんな幻のぼたんそばを自分で打って食べることができる場所が、新十津川町のピンネ荘 そば道場「夢創庵」です。実際に行ってみたところ、コスパが高すぎる超優良観光スポットであることがわかりましたので、長い記事ですが、最後まで読み進めることをオススメします。
 

【道のり編】看板が雪に埋まっている恐れあり

場所は新十津川町ふるさと公園の近く。新十津川町の中心街から約10分弱くらいのところにあります。

地図データ
地図データ ©2018 Google, ZENRIN
地図データ地図データ ©2018 Google, ZENRIN
地図データ ©2018 Google, ZENRIN
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▲こんな感じの道を行きます。
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「ピンネ荘」と書いてある看板発見!半分埋まってる!雪がもっと積もったら完全に隠れるかも・・・そんな時のためになるべく場所を完璧に把握してから行きましょう。
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▲道を進むと、ピンネ荘があります。メインは民宿(1泊2食5,250円~)。
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▲同じ敷地内に、このような別の建物があります。これが今回そば打ちを楽しむ、そば道場「夢創庵」です。
 

【そば打ち編】不器用な人(私)にも優しく指導

予約した時間になると、先生が入ってきました。
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こちらが今回お世話になる岡部さん。
以下、師匠と呼びます。

さて、今回打つのは二八そば。初心者が作っても途切れづらく、のど越しの良い蕎麦ができるとのことです。

まず、新十津川町ぼたんそば400gと小麦粉100gを鉢に入れて、水を少しずつ注ぎながら粉と合わせていきます。
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▲各工程の一番最初は、師匠がお手本を見せてくれます。

地道にかき混ぜまくると、、、
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少しずつ、、、
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玉になっていきます。
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それらをひとつにして、、、
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よく練ると、こうなりました!
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練り方も師匠を見習ってなんとかやってみるのですが、

【筆者】師匠、こうですか?!
(ズズズ・・・)←台が動く音

【師匠】いや、ちょっと力が入りすぎですね。台が動かないくらい力抜いて、前に押し出す感じで練るといいですよ。

【筆者】わかりました!こうですか?!
(ズズズ・・・)←台が動く音

と、不器用の限りを尽くす私。しかしそれでも、師匠は優しく教えてくれます。とても優しい。優しい人大好きです。
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ある程度練ることができたら、生地の隙間を一ヶ所に集めていって、生地のなかの空気を抜いていきます。
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そんなこんなで、、、生地完成~!!
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打ち粉を振りつつ、めん棒で少しずつ伸ばしていくと、、、
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こうなります!真四角にしようと頑張って伸ばしていくのですが、やはり無駄に力みすぎのせいか、形にムラが出ます。師匠にバトンタッチ(丸投げ)すると、魔法のようにムラがなくなります!すごい!
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これで生地は完成です。すでに旨そうな風格が出ていると感じるのは親バカでしょうか?
 

【切る&茹でる編】幅がバラバラでもいいじゃないか、手打ちだもの

それでは切っていきます。まずは師匠のお手本から。
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少しわかりづらいかもしれませんが、左手で添えている板で生地を抑えながら切り、包丁を微妙に倒すことで板を数ミリ左に流し、その幅でそばを切っていきます。
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ここで太さがあまりにも違いすぎると同じ茹で時間で固さにムラが出てしまうため、慎重に切っていきます。
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完成!

あれ、ひょっとして結構ちゃんと均一に切れてるんじゃない?と思ったのも束の間、
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まじまじと見てみると、けっこうバラつきがあります。そして(写真だとわかりづらいですが)後半になるにつれ、徐々にいい加減になっている。。。私(筆者)の生き様を表しているようです。
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ついに、500gの蕎麦ができました!

私はこの日ひとりで行ったため、400gはパックに入れてお持ち帰り。100gをここでいただくこととします。夢創庵からピンネ荘に移り、茹でてもらいます。
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厨房担当の方に茹でていただきます。茹で時間は約3分。

「太さにバラつきがあって茹でづらいですよねスミマセン、、、」と謝罪すると、「太さがある程度バラつきあるほうがかえって美味しいですよ。バラつきのない蕎麦が食べたいなら機械で作ったやつを食べればいいわけだから」という救いの言葉をいただきました。

優しい。みんな優しい。
 

【食べる編】想像以上の美味しさ

そういうわけで、完成です。ついに実食!
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非常に美味しそう。いただきます~
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うまい!うまいいいいぃぃぃぃいいい!

細いのと太いのが合わさって、市販の蕎麦では味わえない旨さです!(上手に切れなかった言い訳じゃないですよ!)

通常、十割そばに比べて二八そばは蕎麦っぽさが少ないと言われたりしますが、この蕎麦は蕎麦らしい風味を強く感じました。ぼたんそばだからでしょうか。さすが幻、、、
 

でもお高いんでしょう・・・?

ここまで見ていただいたとおり、「至れり尽くせりのそば打ち体験」「100gを打ちたてで食べる」「400gを持ち帰る」という素晴らしい内容です。恐る恐るお会計を聞いてみると、、、なんと全て込みで1,000円!


え、、、


えっ??


安っっ!!
 
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正直驚きました。料金の内訳は、材料費(500g分)500円、体験費500円とのこと。今回私は一人で伺ったため1,000円でしたが、二人なら1,500円、三人なら2,000円といった具合です。いやぁ安い!
 

なぜこんなに安いか

実は夢創庵さん、新十津川手打ちそば同好会の活動拠点とのこと。(岡部師匠は同好会顧問です!)
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道内各所のイベントへの出店など、新十津川の蕎麦をたくさんの方に味わっていただく活動をされていまして、夢創庵でのそば打ち体験もそのポリシーで運営されているので、このような値段設定ということのようです。なるほど・・・それにしても安い・・・
 

そういうわけで

ここまで読んでいただいたあなたには、夢創庵の魅力は存分に伝わったことかと思います。あとは予約するだけですが、2点だけ注意事項をお伝えします。

①ぼたんそばは希少なため、在庫状況によっては別の品種になる場合もあるとのことです。気になる方は、予約の際にご確認ください。

②完全予約制かつ予約は電話のみですが、1度かけるだけでは繋がらないこともあります。根気よく何回か架けていただけば必ず繋がると思います!

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以上をご留意のうえ、次の休みは新十津川でLet’sそば打ち!

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