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【炭鉄港を支える企業たち】森林整備から始まった炭鉄港とのつながり― 岩田地崎建設株式会社 ―

日本遺産「炭鉄港」は、空知の石炭、室蘭の鉄鋼、小樽の港湾が鉄道によって結びつくことで、北海道の近代化を支えた歴史を今に伝えるストーリーとして知られています。

その価値を未来へつなぐ取り組みは、行政だけではなく、地域企業にも広がっています。
今回は、地域貢献活動として旧朝日炭鉱周辺の整備に携わる岩田地崎建設株式会社様(札幌市)を取材し、経営企画部の木村部長(写真右)と広報部の齋藤部長(写真左)に、活動への想いや、空知との関わりについてお話を伺いました。
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「先人たちが築いてきた文化を未来へ」

日本遺産「炭鉄港」は、空知の石炭、室蘭の鉄鋼、小樽の港湾が鉄道によって結びつくことで、北海道の近代化を支えた歴史を今に伝えるストーリーとして知られています。

その価値を未来へつなぐ取り組みは、行政だけではなく、地域企業にも広がっています。
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「森林整備から始まった炭鉄港との関わり」

炭鉄港に関わる地域貢献活動のきっかけは、2022年の同社創業100周年記念事業として始まった「緑の森林プロジェクト」でした。

CO削減や環境保全への関心の高まり、また管理が行き届かない森林の増加を背景に始まった同プロジェクトは、自然の豊かな恵みを未来の子どもたちに引き継ぐことを目的に、計画的な森林整備や道産木材の利用推進、森林・木材を活用した社会貢献活動などに取り組むものです。

取材でお話を伺った木村部長によると、プロジェクトの一環として取得した森林の一部に、旧朝日炭鉱の坑口をはじめとする炭鉱関連施設が含まれていたことが、炭鉄港との関わりの始まりだったといいます。
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近隣地域の状況に配慮しながら間伐や植樹などの森林整備を進めるため、地域の町内会と対話を重ねる中で、地域の子どもたちが旧朝日炭鉱坑口を見学に訪れていることを知ったそうです。
さらに、利用状況を調べる中で炭鉱遺産をテーマに地域活性化に取り組む「NPO法人炭鉱の記憶推進事業団」の存在を知り、そらち炭鉱の記憶マネジメントセンター(岩見沢市)に実際に足を運ばれました。


そこで、地域の子どもたちの見学やガイド活動が行われていること、また多くの人が訪れる場所となっていることを知ったといいます。
加えて、見学時期に合わせて地域の方々がボランティアで草刈りなどの環境整備を行っていることを聞き、「自分たちにも何か貢献できないか」と考えるようになったそうです。


木村部長は、

「地域の声がなかったら、整備に至らなかったかもしれませんね」

と振り返ります。


その後、老朽化が進み倒壊の危険もあった坑口周辺について、安全に見学できるよう柵や扉の修繕を実施。あわせて、炭鉱の歴史を紹介する看板の設置や、間伐材の切り株を活用した休憩スペースの整備に取り組まれました。
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○同プロジェクトの中で伐採した木材は、しおりやマウスパッドなどのノベルティとして活用されています。
道産材を身近に感じてもらうきっかけとして活用しているそうです。

「地域との交流が生んだ新たなつながり」

朝日炭鉱の整備を進める中で、地域の人たちとの温かな交流も生まれたそうです。

令和7年10月に行われたオープニングセレモニーの際には、「岩田地崎さんがやらなかったら、こうはならなかった」といった感謝の言葉が寄せられたほか、地域住民が朝早くからボランティアで草刈りに協力してくれる場面もあったといいます。

また、作業中には飲み物の差し入れを受けるなど、地域の支えを感じる機会も多く、齋藤部長は「地域の人の温かさに触れ、心に残る経験になりました」と語ります。

森林整備では、背の高いカラマツを伐採したことで、「周辺が明るくなった」といった声も寄せられた一方で、「あまり切らないでね」と心配する声もあったそうです。

カラマツ林に生える「落葉(らくよう)」というきのこを楽しみにしている地域住民も多く、地域の暮らしと自然とのつながりを感じるエピソードとなりました。
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さらに、改修前の姿を知る地域の人から「すごくきれいになったね」と声をかけられることもあり、活動を続ける励みになっているといいます。

齋藤部長と木村部長は、

「今回は社会貢献活動という形ではありましたが、私たちの本業であるインフラ整備にも通じる想いがあります。地域の安全・安心な暮らしを支え、喜んでもらうことが仕事。今回の活動は、その延長線上にあるような感覚です

と語っていました。

「そらちの魅力を未来へつなぐ」

齋藤部長と木村部長は、そらちの魅力について、「見渡す限り広がる平野や農地の風景は、この地域ならでは」と話します。

炭鉱遺産など歴史の名残が数多く残る一方で、全国有数の食料供給地としての役割を担っていることも、そらちの大きな魅力の一つだと感じているそうです。

「そらちワインをはじめとした食の魅力もありますし、日本一長い直線道路のような、この土地ならではの景観もある。札幌と旭川の中間という立地も含め、地域の特性を活かした魅力がさらに広がっていけばと思っています」と語ります。

また、岩見沢市北村の菜の花畑を訪れることも多いそうで、「あれだけ広い面積の菜の花畑は本当にきれい」と、その雄大な風景の魅力についても話してくれました。

さらに、道外で暮らした経験から、「これだけスケールの大きな農業風景や、四季折々の変化を感じられる環境は北海道ならでは」と、あらためてそらちの価値を実感しているといいます。

そうした地域の魅力や歴史を未来へつないでいくため、今後も地域との関わりを大切にしながら活動を続けていきたいと語っていました。
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「地域連携が生み出すこれからの可能性」

齋藤部長は炭鉄港との関わりを通して、地域同士のつながりの大切さを強く感じていると話します。

一つのまちだけで地域を盛り上げていくのは難しい。炭鉄港のように、空知から胆振(室蘭)へとつながる広域的な動きだからこそ、地域連携が大切になると思っています。それぞれの地域が頑張ることで、思わぬ波及効果が生まれることもあるのではないでしょうか」と語ってくれました。

その上で、「私たちも、地域の基盤整備を担う企業として、さまざまな形で関わりながら、地域に貢献していければ」と、今後への想いを話してくれました。
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「企業と地域がともに築く炭鉄港の未来」

今回の取材を通して印象的だったのは、炭鉄港の価値が、行政や保存活動に携わる人たちだけではなく、地域企業や地域住民の関わりによって支えられているということでした。

旧朝日炭鉱の整備も、単なる環境整備ではなく、「地域の歴史を未来へ残したい」という想いと、「地域の役に立ちたい」という企業の姿勢が重なり合うことで実現した取組といえます。

炭鉄港のストーリーは、かつて北海道の発展を支えた歴史そのものです。そして今、その価値を未来へつないでいく新たな担い手として、地域企業の存在が広がりつつあります。

地域の歴史や風景、人とのつながりを大切にしながら続けられるこうした取組が、これからの炭鉄港の魅力をさらに深めていくのかもしれません。

【岩田地崎建設株式会社概要】

北海道を拠点に土木・建築事業を展開し、道路や橋梁(きょうりょう)、公共施設など、地域の暮らしを支えるさまざまなインフラ整備に携わる企業。
所在地:〒060-8630 札幌市中央区北2条東17丁目2番地

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