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夕張高校の学生が地域と一緒に地元の新名物を開発!(北海道CLASSプロジェクト)

夕張高校が取組む「北海道CLASSプロジェクト」って?

かつて、炭鉱関連産業で大いに栄え、1960年(昭和35年)には市の人口が11万人を超えたこともある夕張市。

現在では、全国的な知名度を誇る「夕張メロン」の他、「ゆうばり国際ファンタスティック映画祭」やご当地グルメ「夕張カレーそば」をきっかけに、「夕張」の名前を知った方も多いかもしれません。

そんな夕張市にある夕張高校(以後、夕高)が、地域と一緒になって取り組んでいるのが、北海道CLASSプロジェクトです。

北海道CLASSプロジェクトについて簡潔に説明すると、高校生が、地域の人々との関わりの中で、自分の住む地域について学びを深めることにより、地域の課題の発見や新しい価値の創造などを目指す取組

2021年度来、夕張高校は、この取組に参画し、地域活性化に向けた実践的なプロジェクトを推進してきています。

 ※ 昨年度取り組んだ日本遺産「炭鉄港」関連商品のパッケージ開発については、
こちらの記事をご覧ください。

そして今年も夕高の皆さんは、市内の事業者の方々などと連携し、夕張市の魅力溢れる商品の開発のため、ものすご~く努力をされている、という情報を得ました。



(実際に、「夕高」の先生・生徒がどんな形で事業に取り組んでいるのか聞いてみたい!)


と思った筆者は、さっそく、担当の田代先生と本プロジェクトに参加している夕高3年の二階堂さんにインタビューを行いましたので、ぜひその模様をご覧ください!!

  ※ 
なお、記事の下段には、今年4月から7月までの夕高の取組をまとめた動画を掲載しています。インタビューの模様に併せて、ぜひぜひご覧ください!

【インタビュー】夕高と夕張市内の事業者が二人三脚で商品開発!

(筆者)
今年4月から9月まで、生徒たちは、北海道CLASSプロジェクトにどのように取り組んできたんですか?
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(オンラインでインタビューを受ける田代先生)

(田代先生)
まずは、今年4月、本プロジェクトに参加する就職・専門学校進学コースの生徒(3年生)が、どのような商品を開発していくのかについて、授業で話し合いを行いました。

当初、たくさんの候補があったのですが、地域の事業者や関係者との話し合いの中で、まずは夕張市産のそば粉を使用した商品開発をしようと方向性を決めました。
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その後、商品化を見据えて、コスト面など様々な要素を考慮した結果、今年度は、カレーパン、ガレット、スコーン、チュロスを作ることを決め、学生たちを4班に分け、各班が商品開発を進めてきました。

 注:ガレットとは(wikipediaより引用)
 *ガレットは、フランス料理の名称。フランスでガレットは「円く焼いた料理」を意味するが、日本では特にそば粉生地を薄く焼いたブルターニュ風ガレットを指すことが多い。

(筆者)
そば粉を使う料理として、ガレットはイメージがつきますが、カレーパンやスコーン、チュロスは斬新に感じます。
その後は、ひたすら商品開発に打ち込んでいたんですか?

 (先生)
おっしゃるとおり、生徒自身が調理を行いながら、商品開発に尽力してきました。
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そして、6月に試作品第1弾の完成に結び付けることが出来ました。
こだわり抜いて決めた各商品の名前は、次のとおりです。

・カレーパン・・・・「ばりパン」
・ガレット・・・・・「そば子ちゃんのガレットちゃん」
・スコーン・・・・・「スコーン&夕張」
・チュロス・・・・・「そばちゅろす」
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その後、商品についての夕張市民の考えやニーズなども参考にするため、道の駅ゆうばりメロードや学校祭の場で、試作品に関するアンケート調査を実施しました。
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(道の駅ゆうばりメロードでのアンケート調査の様子)
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(学校祭でのアンケート調査の様子)
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(実際に配布したアンケート用紙)

(筆者)
なるほど。アンケート結果はどのようなものでしたか?

 (先生)
色々な意見をいただきました。
例えば、カレーパンについては、パンの生地にそば粉を練り込み、苦心して作り上げた試作品だったのですが、やはりカレー自体の味が濃いので、そばの風味が感じにくいという指摘がありました。


   (筆者)
確かに、そばの風味をカレーの味に負けないほど引き出す作業というのは、難しそうですね。
二階堂さん、アンケート結果を受けて、どんな感想を持ちましたか?
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(オンラインでインタビューを受ける二階堂さん)

 (二階堂さん)
私の担当するガレットについては、トッピングしたピーマンの味が強すぎるという意見がありました。
ただ、アンケートは貴重なアドバイスとして参考にし、改良に取り組みました。


 (先生)
厳しい意見もありましたが、生徒たちはアンケートを前向きに捉え、事業者や先生方と再び打合せ・試作を繰り返すことになりました。
苦労を重ねて、ようやくできた試作品第2弾がこちらです。
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(筆者)
え、コレ、高校生が開発したなんて、信じられません。とっても美味しそうで、見た目的には、お店で売っていてもおかしくないレベルですね。
実際に、試作品第1弾と比べて、どのあたりが変わったんですか?

 (先生)
色々変わったところがあるんです。
カレーパンの例を挙げると、パン生地に使用するそば粉を粗挽きの粉に変更した他、成型後はパン生地の表面にそばの実をまぶしてから揚げることにしました。
更に、具材にもそばの実を入れることで、食べた時にしっかりとそばの香りが感じられるようにしました。
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(そばの実)
また、カレー自体の作り方についても、大きく変更しました。
当初は一般的なカレーパンのカレーをイメージして、具材を全てみじん切りにしていたのですが、夕張市のご当地グルメ「夕張カレーそば」のつゆに近づけるため、具材は大き目にカットするように変更した他、めんつゆを加えることで、和風だしの香りが立つようにしました。

 (筆者)
そばの実を具材にしたり、まぶして揚げるなんて、けっこう大胆!
でも、間違いなくそばの香りはパワーアップしますね。
ずっとカレーのお話を聞いていると、だんだんお腹がすいてきました。
夕高の皆さんが頑張って開発した4つの商品をぜひ食べてみたいんですが…。

 (先生)
夕張市内では、今年(2022年) 10月下旬に拠点複合施設・りすたで、開発した商品の紹介展示や発表、配布などを実施する予定です。
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また、札幌市内でも、11月頃に今回の取組に関するPRや4つの商品の販売などができないか、具体的な検討を進めているところです。

 (筆者)
高校生が開発した夕張市の新たな特産品。今後、かなり注目を集めそうですね。
今から待ち遠しいです!
最後に、二階堂さん、今回の取組に参加してみた感想をお聞かせください。

 (二階堂さん)
そば粉を使った商品開発を通じて、炭鉱のことや炭鉱で働いていた人たちがカレーそばを食べていたことなど、地元・夕張の歴史について知ることができたのは本当に良かったと思います。
夕張で働いている姉も応援してくれていて、がんばっていこうと思います。

(筆者)
ご家族が応援してくれるのは嬉しいですね。
私も全力で応援しますので、頑張ってください!!

むすび

夕高の皆さんが地域の事業者と連携して挑戦する北海道CLASSプロジェクトの取組、いかがでしたか?

インタビューにもありましたが、今回の取組から生まれた4つの商品については、今年(2022年)10月に夕張市でお披露目会を行う他、11月にも、札幌市で本件取組に係るPRや4つの商品の販売などを内容とするイベントを行うことを検討しています。
 
(両イベントの詳細については、開催前に改めて「そらち・デ・ビュー」でお知らせします。)


最後に、今回ご紹介した夕高の北海道CLASSプロジェクト、今年4~7月の取組を動画にまとめました。ぜひぜひご覧ください!!!

今後とも、日々努力を重ねる夕高の皆さんに、ご注目くださいね!

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