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今年の冬は、「私を夕張に連れてって」と言ってみたくなる!

寒中見舞い申し上げます。夕張市地域おこし協力隊として観光促進支援を担当しています、うさ隊員です。

前回は晩秋に紅葉の美しい『滝の上公園』をご案内させていただきました。そして季節は廻り、大寒を迎えましたが、皆さまいかがお過ごしでしょうか?

夏の空と比べるとやや落ち着いた明るさの灰色の空に、何となく吸い込まれるように元気が出ないことはありませんか?雪国である北海道では、物理的にも条件的にもお出かけが億劫になりがちですね。

夕張においても、主要な観光施設の多くが冬期閉鎖中となっています。と、言うと冬の夕張で観光が叶うのか心配になりませんか?
 

だけれど夕張の冬、何もないとは言わせない。

観光って広義的な言葉です。具体的に何を指し、観光と呼ぶのでしょうか?そして「光を観る」と書き、同じ読み方でなぜ、「観に行く」と書かないのでしょうか?

その謎に迫るために、観光オフシーズンと言われる冬の夕張を巡ってみましょう。
 

挨拶代わりに。

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まず、冬の夕張で是非訪れて欲しいのが『夕張神社』です。

発祥は夕張炭山と鉄道敷設の安泰祈願のため。その特色から炭山守護や産業・商工隆昌、開拓・結びの神々が祀られています。

また、太宰府天満宮より教育の神である菅原道真公も分祀されていて、この時期は学業成就を願う絵馬がちらほらと見受けられます。
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新雪が降り注ぎ、人が触れた跡のない真っ白な雪で境内一面が覆われている光景も、少し標高の高いところに位置する夕張神社ならでは。

境内から、朱色が美しい灯篭と銀世界の夕張を見渡せば、まるで映画やアニメのワンシーンに飛び込んだかのような感覚にハッとさせられます。

夕張を炭鉱の時代から見守り続けた神社で、旅の安全祈願はいかがでしょうか?
 

全ての人に、ウィンターアクティビティの楽しさを。

さて、冬の夕張観光の代名詞との言えるのがウィンターアクティビティである『スキー』や『スノーボード』です。夕張には、空の玄関口、新千歳空港より最寄りのスキー場である『マウントレースイスキーリゾート』があります。

山間地に位置する夕張に降り注ぐ上質なパウダースノーを体感できると、毎年多くのスキーヤー、スノーボーダーが訪れます。しかし、観光でウィンターアクティビティって少しハードルが高いなぁと思う方もいることでしょう。道産子ながら首都圏育ちの私、その気持ちよくわかります。

実は、この冬ウィンターアクティビティに挑戦してみたい初心者の方にも凄くオススメなのです!レンタルコーナーが充実していることはもちろんなのですが・・・
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はい、ずどーん!このフィールドが目に入らぬか!広く開けた視界、もはや地平線が見えそうだ・・・

そうです!!マウントレースイスキーリゾートはコンパクトなコースレイアウトで、斜面にねじれが少なく、見通しが良い幅広なコースが多いこと、毎晩圧雪車で整備された引っ掛かりの無い雪面を滑ることができることから、ブランク有りの私でも短時間で安心して楽しめるまでに攻略ができました。

そして・・・
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開けたコースレイアウトだからこそ感じる奥行のある景観は高く澄み切った空のもと、広がる山間地夕張の街並みを一望できる大パノラマ。

こんな間近に雪化粧を施した壮大な自然を独り占めできるのも、ウィンターアクティビティの醍醐味の一つではないでしょうか?レースイ山から見渡すことのできる360度圧巻の景色に、思わず疲れも吹っ飛びます。

何度だって、ゴンドラへ向かうこと間違いなし!
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とは言え、ウィンターアクティビティの疲れはケガや事故のもと。麓だけではなく、ゴンドラを降りた山頂にも温かい飲み物も備えた自動販売機があるストーブ全力稼働の休憩所があります。

山頂から上級者コースと初心者コースで枝分かれするマウントレースイスキーリゾートの特徴を活かし、仲間とわいわいと山頂からの景観を楽しんだ後、それぞれの実力に合わせたコースで滑ってくる、みんな大満足なんて贅沢なことも、ここでは叶います!
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そう、つまり。マウントレースイスキーリゾートは実力差や道具の準備を気にしていた彼、彼女を思い立ったその時に気軽に誘い、思う存分一緒に楽しめちゃうまさに魔法のゲレンデなのです!

そうと決まれば言うしかない、あのセリフ。「私を・・・連れてって!」
 

長いトンネルを抜けるとそこは雪国であった。

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最後に、夕張市東部に位置するシューパロ湖まで足を延ばしてみてください。

ダム湖として日本で2番目の湛水面積と、4番目の貯水量を誇る圧倒的なスケール感に併せて、山眠る夕張岳を背景に雄大な自然を余すことなく満喫できます。

この時期だけの、湖面や夕張岳を覆う雪景色が何とも美しく、一見の価値あり。
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夏季は絶好のツーリングスポットとして名を馳せるシューパロ湖ですが、この時期は人通りも車通りもまばら。自然と訪れる静かな時間を過ごしていると、あなたはきっとどこか神秘的な光景が広がっていることに気が付きます。

湖面から顔を覗かせる立ち枯れた木々やアーチ橋が醸し出すノスタルジックな世界観。そう。ここは、かつて三菱大夕張炭鉱で栄え、最大2万人の人々が暮らした鹿島地区が湖底に眠る人工湖なのです。
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冬期は除雪が入らず立ち入ることが出来ないシューパロ湖沿いの『鹿島眺望公園』には、湖底に沈むのが生きた町であったことの象徴として、旧夕張東高等学校や旧鹿島小中学校の閉校記念碑が移設されています。夏にもう一度訪れて、その一つ一つをゆっくりと見てみたくなるはずです。

写真右手の親子像は、通常裸なのですが、誰かが着せた冬の装いにこの地を愛し、守り続ける人々の想いを垣間見ることができますね。冬には立ち入ることが出来ない、という先入観から私も初めて出会った姿でした。
 

冬の夕張、一度は訪れてみて欲しい理由。

さて、冒頭でお話しした今回の旅の意義を覚えていますか?「観光って何だろう?」何故、「光を観る」と書くのだろう?その真意を漢字から紐解いてみましょう。

「光」は「その地の優れたもの」を表し、観光は「地域の優れたものを観る」と言う意味を持ちます。そこで、「優れたもの」と言うのは単に頭一つ抜けた特徴のことではない、地域の「個性」を指し示すと仮定してみましょう。

北海道ではよく見られる広大な雪景色や、空知地方ではおなじみの炭鉱遺産が見え隠れする景観の中にも、同じように見えてそれぞれの地にしかない物語や人々の想いが宿っています。

つまり、バックグラウンドを見つめることでその地域の特色が見えてきます。

観光が地域の個性を見つめに行く気軽なアクションと仮定しましたが、観光に模範解答はありません。あなたが観光と思えば、いつでもどこでもそれが観光です。

正直、冬の夕張でできることというのはどうしても限られます。けれども真っ白な雪に町が染まる冬だからこそ、鮮やかなコントラストをなして浮き出るように見えてくる魅力があります。

この冬は是非、その瞬間そこにあるものを、純粋に楽しんでみませんか?夕張は今日も、地域の新たな魅力を見出してくださる皆さんを心からお待ちしています。

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