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今年のお米の出来具合は?~農作物生育状況調査に同行してきました~

こんにちは、あぐり子です。

だんだんと涼しくなり、もう夏も終わりですね。
秋といえば、米どころの空知ではお米の収穫時期が近づいてきました。
無事に収穫を迎えるまでの間、ほ場(農作物を栽培するための場所)での徹底した管理や収穫に適した時期の見定めがとっても重要。

今回、空知農業改良普及センターが実施する水稲の農作物生育状況調査に同行してきたので、そちらの様子をご紹介します♪

そもそも、農作物生育状況調査とは?

営農指導(農業全般に関するアドバイス)のため、道内各地の農業改良普及センターが農家さんのほ場で農作物の生育状況を月に2回(毎年510月)調査しています。
(調査結果は、道・各(総合)振興局のHPで公表)

今回、私が同行したのは、9月1日付けの作況調査で、場所は岩見沢市と月形町の水稲ほ場。
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(岩見沢市水稲ほ場の当日の様子)


遠くから見ると一面黄金色に見えますが、
近づくと、まだまだ青みがかっている籾(もみ)もあります。
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早速、調査の様子をみてみましょう!

当日の調査では、「稈長(かんちょう)、穂長(ほちょう)、穂数(ほすう)、籾黄化率(もみおうかりつ)」の四つの項目をチェック。

○稈長(かんちょう)・・・地面より穂首(ほくび)までの長さ。
○穂長(ほちょう)・・・穂首より穂の先端までの長さ。
○穂数(ほすう)・・・穂の数。
○籾黄化率(もみおうかりつ)・・・全籾に対する黄化籾(黄色くなった籾)の割合。
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※ 写真では穂が曲がっていますが、実際は(地面から抜かず)真っ直ぐにして長さを測ります。

また、定点(ていてん)といって、ほ場毎に毎回同じ場所で調査しています。

慣れた様子で稲をかき分けてほ場へ入る普及センターの皆さん。
調査の手際も良く、さすがです!
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この調査で、生育状況が平年に比べて進んでいるのか、遅れているのかなどを把握し、その状況に即した営農指導を行います。

今回の調査時点での生育の遅速日数(ちそくにっすう)は+2日。
これは、平年と比べて2日生育が早いということです。(遅れている場合は-○日と表記します。)
 ※ 平年と比べて±2日の範囲内であれば、「平年並」という評価になります。

また、先ほど紹介した「籾黄化率」は、採取した稲の全籾にに対して黄化している(黄色くなっている)籾がいくつあるか数えて割合を算出します。(とても細かい作業になるんですね、、、!)

籾黄化率が90%になると成熟期(収穫に適した時期)なのですが、今回の調査では空知全体の籾黄化率が50.5%。
例年、空知での収穫期は9月下旬になりますので、私たちが新米を食べられるようになるまで、もう少しです。今年の新米が待ち遠しい~~♪

 ※ 
農業改良普及センターでは、水稲以外の農作物についても、同様に生育状況調査を行っています。

おまけ(ひまわりを生産しているほ場の見学)

今回の作況調査時に、岩見沢市内でひまわりを生産しているほ場も見学。

実は、岩見沢市の切り花用ひまわりの出荷量が全国1位って、ご存じでしたか??
こちらが、ハウスで栽培されているひまわりで、あと数日で採花されるもの。
(お店に並ぶ際にお花が開くように蕾の状態のまま出荷されます。)
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そして特徴的なのが、花束などに使われる小さなひまわりの生産方法。
「根域抑制栽培」といって、根が張れる範囲をシートで制限し、茎を細くすることで、花を小さく育てます。
品種の力のみで、小さく仕上がるわけではないのですね。

また、生育の段階で、何度か意図的に水不足の状態を作り出すことで、花の保水能力が高まり、採花後に花が日持ちするようになるとのこと。

なるほど、、、たくさんの工夫が施されており、生産者の方々の努力を実感しました、、、!


今回レポートした水稲の作況調査。
正直、あまり馴染みがない方も少なくないと思います。

それでも、この記事をきっかけに、

北海道のおいしいお米の安定的な生産に向けた一つの取組として、こうした緻密な調査や作業が行われている

ということを皆さんに知っていただけると、とてもうれしいです。

(最後に、今回の見学にご協力いただいた生産者の皆様、本当にありがとうございました!)

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