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「きなこのふわふわシフォンケーキ」生みの親!新十津川農業高校の生徒にインタビュー!

先日公開したこの記事。
新十津川農業高校の生徒が考えたスイーツ ☆『きなこのふわふわシフォンケーキ』販売中!!
みなさん見ていただけましたか??

全道の農業高校による「スイーツレシピコンテスト」で、新十津川農業高校の生徒さん5人が考案したスイーツ「きなこのふわふわシフォンケーキ」が入選し、道内のセイコーマート全店で販売されたという記事です。

そう、青春時代を思い出すあの記事です。
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実際に食べてみたのですが、控えめの甘さに優しい味で、結構なボリュームがあったにも関わらず、気がついたら食べきっていました。

高校生が考案したレシピで、こんなにおいしいスイーツができるなんて。
どんな子たちが考えたんだろう…。

…と考えはじめたらもう止まりません。
実際に会って、話が聞きたい…!

ということで、やってきました

こちらが新十津川農業高校です。
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校舎ってなんかもう…懐かしい…!
甘酸っぱい青春時代がよみがえってまいりました。

教頭先生にお部屋にご案内いただくと…

いらっしゃいました。「きなこのふわふわシフォンケーキ」を考案した5名の生徒さんです。
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左から、
廣長 茜音さん(滝川市出身)、
谷口 薫さん(滝川市出身)、
瀧谷 柳雪子さん(沖縄県出身・歌志内市在住)、
佐藤 彩さん(滝川市出身)、
浅坂 ノアさん(新十津川町出身)。

みなさんは、栽培と調理技術、介護技術を学ぶ「生活コース」の3年生です。

さっそくお話を伺いましょう

―今回は、STVの番組「どさんこワイド」が30周年を迎えるとのことで、北海道の農業高校とのコラボが決まったそうですが。

(教頭先生)
元々、コロナ禍でスイーツなどの販売機会が減っているとのことで、昨年度からSTVと連携して、ウェブを通じて生産物の販売を促進していたんです。それで、今年度も連携して何か取組ができないかということで、ちょうど「どさんこワイド」が30周年ということもあって、コンテストを開催することになったそうです。

―なるほど。全道の農業高校に声がかかったんですね。ネットで検索してみたところ、道内全30校から44のアイデアが生まれたとありました。新十津川農業高校からは、今回入選した「きなこのふわふわシフォンケーキ」だけ出品されたんですか?

(廣長さん)
コンテストに出したのはこのレシピだけですが、レシピを考案していたのは全部で6班です。授業の一環として、6つの班に分かれて、それぞれレシピを考えました。

―そうか、さすが農業高校。普通科だと家庭科の授業のイメージですね。
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―レシピを考案する授業はよくあるんですか?

(谷口さん)
元々レシピがあるものをつくることはありましたが、レシピを一から考えるのは初めてでした。

―初の試みでよくこんな素敵なレシピを考えましたね…!ズボラ女子である私からしたら、料理するだけで精一杯なのに…。今回考案されたレシピはきなこを使っていますが、そのきっかけは?

(廣長さん)
レシピの考案は加工の授業の一環だったので、大豆を使って北海道らしいお菓子を作るということが目的だったんです。
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(浅坂さん)
確かに大豆の生産量は日本で北海道が1位だから、北海道らしさが出るかなと思いました。

―きなこという和の要素と、シフォンケーキという洋の要素がうまく組み合わさっているなぁと思いましたよ。

(浅坂さん)
前に1回、授業でシフォンケーキを作ったことがあったので、シフォンケーキなら班のみんなで作りやすいかなと思って。ドーナツも考えたけど、他の班がすでに考えていたのでやめて…、あとは、ソイ○ョイみたいな、スティック状のものも考えたんですけど、それは難しいよなぁって。多数決でシフォンケーキになりました。

―ふむふむ。今までの授業で学んだことがしっかり活かされたレシピなんですね。

販売予定数量に達するまで、たったの3日…!?

―レシピを考えて、実際に完成するまでは、どのくらい時間がかかりましたか?

(佐藤さん)
レシピを考えたのは授業2回分くらい。そのあと授業3~4回分で試作しました。

―結構早いですね!スムーズに進んだんですね。

(浅坂さん)
でも、中に黒蜜が入っているんですけど、甘さが欲しかったのと、きなこと合うかなと思って、途中から入れることにしたんです。しかも最初は失敗しました。シフォンケーキに染みちゃったり、サラサラになって流れちゃったりして。

―私も食べたんですけど、あの黒蜜、ある程度粘度があったのでこぼれてこなかったです。しかもアクセントになっていて、めちゃめちゃおいしかったですよ!
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―ところで、この商品は期間限定販売だったはずですが…

(教頭先生)
あ、2月2日に予定数量に達してしまいました。

―な、早!!発売開始が1月31日だったはずなので、たったの3日で完売してしまったんですね!そっか、もう手に入らないのか…。短い期間でしたが、自分たちが考えた商品が店舗に並んでいるのを見て、どうでした?

(瀧谷さん)
やっぱり嬉しかったです。地元のセコマにもいっぱい並んでて。貴重な経験をさせていただいたなと思いました。
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―そうだよね。全道販売だもんね。今回、大豆を使ったレシピを考えてみて、大豆のイメージとか印象って変わったりしましたか?

(浅坂さん)
うーん、大豆ってそのものを食べると味がしないし、料理とかには向いていないと思いました。でも、自分がそう考えていても、他のみんなはもっといろんなイメージを持っていて、みんなで考えることによって、どんどんイメージが変わっていく感覚がありました。発想が広がっていく面白さみたいなものを感じることができました。

―確かに。みんなでアイデアを出し合うことによって、新たな発見があったりしますよね。
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―実際に商品化するとなったとき、試食とかはしました?

(浅坂さん)
しました。でも、当初自分たちが考えてたレシピよりも改良されていました。粉が少し多くなっていて、もっちり系になってた。あとは、形も変わっていました。

―みんながつくったオリジナルのシフォンケーキも食べてみたいなぁ…。食べてみて、どっちがおいしかった?

(瀧谷さん)
商品化された方がおいしかった(笑)

(佐藤さん)
いや、両方おいしいと思いました(笑)
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―そうでしたか(笑)でもそういうみんなのアイデアが商品の開発につながることはありますからね。和の素材を洋にするという発想、すごいと思います。

どんな未来でも活かしていきたい経験

―みなさん今はもう3年生で、来月卒業を控えていると思います。今回のレシピ開発も含めて、ここでいろんなことを学ばれたんだと思うけど、それを踏まえて、卒業後の目標とか、目指しているものを教えてください。

(浅坂さん)
お菓子に関する仕事がしたいです。自分の商品を開発したい。

(谷口さん)
私は保育士になりたいです。子どもたちに、ここで学んだ知識を教えてあげたいです。

(瀧谷さん)
私は介護に関する道に進むんですけど、おばあちゃんたちと、こういうお菓子とか一緒につくれたらいいなぁと思います。

(佐藤さん)
私も介護関係になるんですけど、私も高校で学んだことを、これから先も活かしていきたいです。

(廣長さん)
私はパンをつくる会社に就職します。次からはつくる側になるので、まさに今回の経験を活かせるなって思っています。

―みんなそれぞれ思い描いているものがあっていいですね~。どんな道に進んでも、この経験を活かしていきたいというみんなの気持ち、しっかり伝わりましたよ。今日はありがとうございました!!


・・・


インタビュー当初は緊張が見えていたみなさん。
話を進めていくにつれて、だんたんと思っていることや感じたことを口にしてくれるようになりました。

先生から、そして時には仲間である生徒同士で様々なことを学び、吸収されたんだと思います。
卒業後は自信を持って、望む世界に羽ばたいていってほしいです!


いや~、私もとてもいい刺激を受けました。
初心を忘れず頑張ろうっと。



…あ、「きなこのふわふわシフォンケーキ」、もう手に入らないなら、レシピ聞いておけばよかったなぁ…。

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