札幌から日帰りで楽しめる、北海道 そらち・デ・ビュー

「北海道空知」をもっと楽しむ情報サイト|そらち・デ・ビュー 「北海道空知」をもっと楽しむ情報サイト|そらち・デ・ビュー

空知の高いところ探訪記・秋(雨竜町・深川市・三笠市…またまたまさかの結末か、それとも三度目の正直か!?)

○○の秋。

食欲の秋、スポーツの秋、芸術の秋。
世の中にはいろいろな「秋」が存在するようです。
天高く馬肥ゆる秋、なんて言葉もありますね。
高く青い空。いいですね。「高い」という言葉、惹かれます。
ということで、この秋も、空知の高いところへ出かけます。
ゆる~く登って、眺めを楽しんで…と言いたいところなのですが、思えば今まで楽をしすぎてきました。車で登ったり、エレベーターに頼ったり。

空知の高いところ探訪記・春(秩父別町・奈井江町・そしてまさかの結末!?)
空知の高いところ探訪記・夏(南幌町・岩見沢市・そしてまさかの結末、再び!?)

たまには自分の足で頑張ってみようかな。
行楽の秋、ですからね。
 

行き先には草紅葉(くさもみじ)、振り返れば黄金色の大地。雨竜町のスポットと言えば…

ということで、やってきたのは雨竜町。
雨竜町の高いところと言えば、やっぱりここでしょう。
 
%E2%91%A1DSC_1153.JPG
そう、雨竜沼湿原です!
雨竜沼湿原については、過去記事で詳しくご紹介しています。

そして雨竜沼湿原へ 第1回 写真撮影のススメ
そして雨竜沼湿原へ 第2回 雨竜沼湿原のススメ

…ので、今回は徹底的?に、「高いところ」にフォーカスしちゃいます。

9月某日、ゲートパークに到着。
これから、標高約850メートルの、雨竜沼湿原を目指します。ただいま午前8時40分。
入山届を出して、協力金(500円)を払って、トイレを済ませてから、いざ出発です。

途中、2つの吊り橋を通過します。
 
%E2%91%A2DSC_1131.JPG
%E2%91%A3DSC_1134.JPG
下が見えます。しかも急流です。なかなかスリリング。
2つの吊り橋の間には、「白竜の滝」もあります。
 
%E2%91%A0%E2%91%A4DSC_1127.JPG
この滝。登山道から見下ろす眺めもいいのですがー
%E2%91%A5PIC0008DB.jpg
昨年の夏に登った際に、滝壺の近くに降りてみました。
下から見上げると大迫力!
こんな高低差の楽しみ方も、いいですね。

ふたつめの吊り橋を渡り終えると、本格的な登山道になります。
結構登って、ふと振り返ると…

 
%E2%91%A6DSC_1142.JPG
うっすらと平野が見えますね。黄金色に色づいているのは、一面に広がる水田が稲刈りのシーズンを迎えているから。
おいしい新米がお店に並ぶまで、もう少しです。
振り返り、振り返りつつ、先へ進みます。
そして。登山口から登ること1時間半で、雨竜沼湿原に到着です!
%E2%91%A7DSC_1144.JPG
%E2%91%A8DSC_1147.JPG
%E2%91%A9DSC_1150.JPG
湿原には木道が敷かれています。1周すると約1時間。
で、折り返し地点から数百メートル、南暑寒別岳に向かう登山道を上ったところに、展望台があります。
実は昨年、雨竜沼湿原を2度訪れたのですが、いずれも熊出没の影響で展望台への道は閉鎖されていたのです。
数年ぶりの展望台。登山道の傾斜も何のその、ズンズン登っていくと…
 
%E2%91%AADSC_1158.JPG
先ほど歩いてきた湿原が一望できますね。
秋になって、草が茶色くなることを「草紅葉(くさもみじ)」というのだそうです。
草紅葉。ここの風景にぴったり。いい響きです。

みなさまもぜひ雨竜沼湿原を訪れてこの風景を…と言いたいところなのですが、この10月3日から冬季の閉鎖期間に入ってしまいました。
山開きは、例年6月中旬~6月下旬ですが、融雪や道路の状況次第で多少前後します。
ご了承のほどを。

雨竜沼湿原について詳しくは、雨竜町ホームページをご覧くださいね。
https://www.town.uryu.hokkaido.jp/

 

♪とっとろ、とっとぉ~ろ~

9月中旬。旬を迎えたリンゴを買いに、深川市へやってきました。
%E2%91%ABDSC_1122.JPG
たくさんなっていますね。リンゴの木の下で丸かじりしたい衝動に駆られましたが、歯ぐきから血が出そうな気がしたので、リンゴ狩りはやめておきました。
この日は直売所で「きおう」「未希ライフ」の2種類を購入。

で。
りんご園のすぐ近くに、実は深川市の「高いところ」、おススメのスポットがあります。
「道の駅ライスランド深川」からだと、道央自動車道の深川インターチェンジの方向ですね、道道深川豊里線を車で数分登っていくと、左手に「戸外炉峠駐車公園」が見えてきます。
 
%E2%91%ACDSC_1112.JPG
ここの駐車公園、意外に人気のスポットなのか、昼間はいつ行っても車が数台停まっているのです。
駐車スペースの他に、東屋もあります。夏に訪れたときには、数組の親子連れがここでお弁当を広げていて、とても気持ちよさそうでした。
 
%E2%91%ADDSC_1103.JPG
では、この東屋の向こう側の景色をご紹介しましょう!
%E2%91%AEDSC_1102.JPG
川が見えますね。石狩川です。左手で大きくカーブして、右手の方へ流れています。
川の後方には、深川市の街並み。
そして、少し右手へ視線を転じると…
 
%E2%91%AFDSC_1099.JPG
収穫間近の水田が一面に広がっています。ま・さ・に!黄金色の大地!
ここまで視覚で訴えられると、「空知は道内有数の米どころだぞ~」と叫びたくなります。
(他に誰もいなかったらホントに叫んじゃうかも。)

ところで。「戸外炉」って何て読むか、わかります?
皆さん何となく気づいていると思います。正解は

ととろ

です。
トトロといえば、戸外炉峠駐車公園のななめ向かいには、こんなネコバスが(笑)
考えることはみんな一緒のようです。
 
%E2%91%B0DSC_1110.JPG
それともうひとつ。このネコバスの近くから、先ほどのリンゴ園までつながる一本道があって、実は結構気に入っています。
%E2%91%B1DSC_1115.JPG
道で感じる高低差も、なかなか魅力的です。

戸外炉峠駐車公園は、例年11月中旬から翌年4月中旬まで冬季閉鎖となります。
アクセスなど詳しくは、「北海道ふかがわ観光サイト」(戸外炉峠駐車公園のページ)をご確認くださいね。
https://www.city.fukagawa.lg.jp/kankou/pages2/ne5dau00000009fm.html 

さて。二度あることは三度あるのか、はたまた三度目の正直か。

そして、もう1カ所行きたいところがありました。
春編、そして夏編でお届けしようと思いつつ、この方のために閉鎖されていた展望台です。
 
%E2%91%B2%E7%86%8A%E5%87%BA%E6%B2%A1%E3%80%80DSC_0680.JPG
%E2%91%B3%E9%80%9A%E8%A1%8C%E6%AD%A2%E3%82%81%E3%80%80DSC_0677.JPG
10月初め、この近くのワイナリーを訪れようと、展望台の入口の前を通過したところ…
%E3%89%91DSC_1201.JPG
お、解除されている!!!
「三度目の正直」って、こういうことを言うのですね。
(いや、閉鎖が続いていたら、カッコの中は「二度あることは三度ある」だったと思います(笑))

いざ、展望台への道を進みます。
 
%E3%89%92DSC_1195.JPG
%E3%89%93DSC_1194.JPG
車の通行は可能ですが、結構道幅は狭い上にこの傾斜。
急カーブもありますので、注意しながら進むこと数分で、駐車場に到着。
やってきたのは…じゃんっ!!
 
%E3%89%94DSC_1177.JPG
三笠市の達布山展望台です!
達布山は標高143.8メートル。その山頂に、高さ約15メートルの展望台があります。

ちなみに、展望台のすぐ横に、こんな案内版がありました。
 
%E3%89%95DSC_1173.JPG
そう、三笠市は市全体がジオパークとして指定されていて、ここ達布山も見どころ(ジオサイト)のひとつなのです。

なになに、地名はアイヌ語のタプコプ(小さくて丸い山)に由来するそうです。
石狩平野を一望できることから、明治中期 には板垣退助や山縣有朋、榎本武揚など数多くの要人が視察に訪れたとあります。
そんな重要な場所だったのですね。(しみじみ)

展望台の下には、吉田松陰に師事し、明治維新後、日本大学・国学院大学を創設した山田顕義の文学碑も。
明治初期の、開拓の息吹を感じます。
 
%E3%89%96DSC_1172.JPG
では登りましょう!
あ、らせん階段ですね。
登り始めから階段の数を数えたのですが、75段?76段?いつものことながら途中でわからなくなりました。
 
%E3%89%97DSC_1189.JPG
展望台のてっぺんに到着!
眼下には広大なブドウ畑。その向こうは、ずーっと石狩平野が!
ブドウもお米も収穫期。まさに豊穣の、空知の大地が広がっています。
 
%E3%89%98DSC_1187.JPG
左手へ視線を向けると、少し山に隠れて三笠市街も見えますね。
%E3%89%99DSC_1180.JPG
この日、お天気は最高に良かったものの、展望台の上はとっても風が強く、撮影するのがやっと。
もう少しゆっくり、いにしえに思いを馳せながら、豊かな実りの風景を楽しみたかったのですけれどね。
少し心残りに思いつつ仰ぎ見ると、色づき始めた木々の向こうに、抜けるような秋の、空知の青空が広がっていました。
気持ちのいい景色。ワイナリー巡りのついでに、また来ようっと。
 
%E3%89%9ADSC_1190.JPG
この達布山展望台へのアクセスや、三笠ジオパークの達布山エリアについて詳しくは、三笠市ホームページ(三笠ジオパーク 【概要版】達布山エリアのページ)をご覧ください。
【概要版】達布山エリア | 三笠ジオパーク (city.mikasa.hokkaido.jp)

ちなみに、例年11月から4月まで閉鎖となります。日にちなど詳細は三笠市ホームページ(三笠市教育委員会のページ)に掲載されますので、お出かけの際はチェックしてくださいね。
 

「冬季閉鎖」という北海道あるある。

さて、今回登った「空知の高いところ」。
この3カ所の共通点が何か、もうおわかりですね。そう、
冬季閉鎖
です。

この冬季閉鎖。例えば、

道路の冬季閉鎖(通行止め)
観光スポットの冬季閉鎖
お店の冬季休業(というより営業期間が春~秋)

などなど、北海道で暮らしていると、結構いろいろな場面で出くわします。
冬場は、どうしても降雪・積雪や、吹雪など悪天候の影響を受けることが多くなります。
冬季閉鎖は、いわば「無理をしないという選択肢」。そして、春になって雪が融けて、冬季閉鎖が解除されたり、山開きや夏季オープンを迎える喜び、楽しみもあるのです。

今回ご紹介した3つのスポット。
雨竜沼湿原は冬ごもりの期間に入ってしまいましたが、空知地域が本格的な雪のシーズンを迎えるまでにはまだ時間があります。
冬季閉鎖になるその前に、「空知の高いところ」へ出かけて、深まりゆく秋の風景を眺めてみませんか。
 

あなたにおすすめの記事

TOPへ戻る