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《そらプロ~札幌開発建設部×空知総合振興局~ 前編》

「地域活性化に向けて自分たちで何か企画してみたい!」
そんな若手職員の思いから始まったのが、若手企画力向上プロジェクト(通称:そらプロ)です。

このプロジェクトは、国土交通省札幌開発建設部(以下、札建)と空知総合振興局(以下、振興局)の若手職員が中心となって立ち上げたもので、日頃の業務ではなかなか経験する機会の少ない「企画づくり」に挑戦しながら、若手同士の交流やネットワークづくりを進めることを目的に活動しています。

本記事では、前編・後編の2回に分けて、プロジェクト立ち上げの背景からツアーの実施までをお届けします。
前編となる今回は、『そらプロ』始動のきっかけや、企画の方向性が見えてくるまでの様子をお届けします。

メンバーやテーマについて

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岩見沢市内には、札建の河川・道路・農業に関する各事務所と振興局が所在しており、国と北海道の機関が集積しています。
そらプロメンバーは、札建本部1名、岩見沢河川事務所1名、岩見沢道路事務所1名、岩見沢農業事務所1名、開発局開発監理部1名、振興局1名の計6名で構成され、令和7年6月から企画立案がスタートしました。

まず、与えられたテーマは、「インフラ」や「地域の歴史」。
これらに関連していれば企画内容は自由とされ、若手ならではの柔軟な発想が求められましたが、正直この自由な発想という部分が大変でした…(汗)。

所属部門や採用年度もさまざまで、かつ、ほとんどが初対面。初めての打合せでは、どうしても“THE公務員”という堅いアイデアばかりになってしまいましたが…
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2回目以降の打合せからは、徐々に雰囲気が変わり、「国道12号をゴーカートや乗馬で移動したい」、「スタンプラリーをやってみたい」など、自由で楽しそうなアイデアが次々と飛び出しました。

企画のアイデアが広がる一方で、次に検討したのが「どのまちを舞台にするか」という点でした。

私たちは、選定にあたって、「空知の歴史や様々なインフラを企画に盛り込めること」、「市町の活性化につながる企画が実現可能であること」の2点に着目しました。

その中で注目したのがそれぞれの所属の強みを活かせる「空知の開拓の歴史」「道路の整備」「河川の整備」「農業の発展」、そして「炭鉱による地域の繁栄」といった、空知地域を形づくってきた一連のストーリーです。
この流れを企画に落とし込むため、まず一つ目の自治体に、囚人道路の開拓から始まる歴史を学ぶことができる月形町を選定しました。

月形町にて

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月形町では、月形樺戸博物館を訪問し、櫻庭名誉館長(前月形町長)から直接ご説明をいただきながら、空知地域の開拓の歴史について学びました。

同館は、北海道の開拓の拠点として設置された樺戸集治監の歴史や役割を伝える施設であり、館内には当時の資料や写真、模型などが展示されています。
これらの展示を通じて、集治監の設置の背景やその役割、監獄制度の仕組み、そして囚人労働が北海道の道路開削や農地開拓などの基盤整備にどのように関わっていたのかについて理解を深めることができました。
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印象的だったのは、館内に展示されている鐘に関するお話です。

この鐘は、当時の樺戸集治監において作業の開始や終了、日々の生活の区切りを知らせるために鳴らされていたものであり、施設内の生活を支える重要な役割を担っていました。
櫻庭名誉館長によると、この鐘は現在「出世の鐘」とも呼ばれているようで、かつて、月形町の北海道日本ハムファイターズ応援大使を務めていた「大谷 翔平」もこの鐘を鳴らしており、それ以降、訪れた人が成功や活躍を願って鳴らす縁起の良い鐘として親しまれているそうです。

私たちも今回、櫻庭名誉館長のご厚意によりこの鐘を鳴らさせていただき、これから進めていくプロジェクトの成功を祈願しました。
歴史ある場所で鐘を鳴らすという体験は、これから取り組む活動への決意を新たにする機会にもなり、空知の歴史を学ぶとともに、今回のプロジェクトに向けた気持ちを一つにする良いスタートとなりました。

上砂川町にて

そして、もう一つ注目したまちが上砂川町です。
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上砂川町は、札建が管理する国道や国営農業整備、直轄河川事業がなく、業務で関わる機会が少ない地域でもあります。
ここには何があるのかと興味を持ち、さらに、日常の業務であまり関わる機会が少ない地域だからこそ、地域への理解を深め、関係性を築きたいという思いから、上砂川町を選定しました。
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地域のことを知るためには、まず地域の実情をよく知る方々からお話を伺うことが大切だと考え、上砂川町役場を訪問し、奥山町長にお時間をいただき、町の現状や抱えている課題についてお話を伺う貴重な機会を得ました。

日頃の業務では、自治体の首長と直接意見交換を行う機会は多くなく、特に若手職員にこうした場を設けていただくことは非常に貴重です。
通常は上司や管理職を通じて調整を行うことが多い中で、今回は若手企画プロジェクトの活動の一環として訪問が実現しました。

若手ならではの行動力やフットワークの軽さがあってこそ実現した機会であり、まさにこのプロジェクトならではの“突進力”を感じる場面でもありました。

奥山町長からは、上砂川町のこれまでの歴史や地域の現状、そして今後のまちづくりに対する思いについて率直なお話を伺うことができました。
上砂川町はかつて炭鉱のまちとして栄えた歴史を持つ一方、現在は人口減少や高齢化といった課題に直面しており、地域の活力をどのように維持し、次の世代につなげていくかが大きなテーマとなっています。

また、空知管内の多くの自治体が農業を基盤とした地域づくりを進めている中で、上砂川町は地理的条件などから農業を主産業として発展してきた地域ではないという特徴があります。
そのため、農業以外の分野で地域の魅力や可能性を見出しながら、まちづくりを進めていく必要があるというお話もあり、地域ごとの条件や背景の違いについて改めて理解を深める機会となりました。

さらに今回の訪問では、上砂川町で活動されている元地域おこし協力隊の勝長さんにもお越しいただき、交流の時間を設けていただきました。
勝長さんは「きまぐれパン工房」の起業を通じて地域に関わりながら様々な取組を進めており、地域で活躍している立場から、今回私たちが企画しているツアーについても具体的なアドバイスをいただきました。
特に印象的だったのは、ツアーを企画する際には、一つの市町だけで完結させるのではなく、複数の自治体をつなぐ「広域的な視点」で考えることが重要であるというお話でした。

空知地域はそれぞれの自治体が異なる歴史や特色を持っているため、それらを組み合わせてストーリー性のあるルートを作ること、また、既に観光客の多い札幌市や小樽市などを起点にすることで、より多くの人を呼び込めるのではないかというアドバイスをいただきました。
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まとめ

今回の訪問では、自治体の首長という行政の視点と、地域で実際に活動されている方の現場の視点の両方からお話を伺うことができ、地域の課題や可能性について多方面から考えるきっかけとなりました。

こうした対話を通じて得られた気づきやアドバイスは、今後ツアーの企画を具体化していく上で大変参考になるものであり、若手企画プロジェクトにとって非常に有意義な時間でした。
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その後は、町内の観光スポットなどをいくつか巡り、メンバーがガイド役となって魅力を紹介しながら、ツアーのイメージを膨らませていきました。

一方で、町内を実際に歩いて回る中で、やはり徒歩によるスタンプラリーやサイクリングツアーは体力的に負担が大きかったり、ヒグマと遭遇するリスクがあるという課題も見えてきました。

具体的な企画内容や模擬ツアーの様子については、後編でご紹介します。

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