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「空知スタンプラリー2019」を一日で回りきることは可能か?【計画立案編】

「空知スタンプラリー2019」である。空知管内の全24市町を巡るスタンプラリーなのだが、スタンプポイントが24カ所というのは、いささか多い気がする。一日6ヶ所回ったとしても全部回るのに4日かかる。「平日は仕事。土曜は寝ていたい」という人なら日曜にしか回らないだろうから、24ヶ所回り終えるのに一ヵ月かかることになる。長いな。一日で済ませられないかな?

このスタンプラリー、果たして1日で回りきることは可能だろうか?
今回、これについて検証してみたい。


空知管内の街の位置関係は、ざっくり以下のような感じか。空知管内をほぼ南北に、背骨のように貫いているのが国道12号線。この12号線の北側と南側に街が集まっているイメージ。カバラで言う「生命の樹」(上図)みたいなものができあがりました。
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移動には自家用車を使用し、高速道路は利用しないこととする。最短ルートをひと筆書きで移動できれば無駄が無いのだが、どこをどう走ると最短ルートになるのかよく判らないので、取りあえずこんなコースでいってみよう。
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某ルート検索サイトで上記コースをたどってみると、走行距離 335.7km、走行時間 8時間12分と出た。キツいな。勤務時間中、丸々運転し続けるようなものだ。でもまぁ、プロのドライバーならこれくらいは運転するんでしょう。アマチュアドライバーでも、1日だけならやってやれない距離じゃないぞ。

いきなり頓挫

いや待て待て。スタンプポイントでの滞在時間もみておかにゃならんだろ。途中、トイレにも寄るだろうし。各スタンプポイントでの滞在時間を平均5分とすると、全23ヶ所(最後の1箇所は〝押して終了〟となるので滞在時間を見込まない)×5分でプラス115分。げ!所要時間、10時間07分!食事休憩の時間も見込んでいないのに、これは無理でしょ。スタンプポイントだって、そんな夜遅くまでは開いていないだろうし。

また、筆者は岩見沢市在住なので「岩見沢に戻ってくる」コース、すなわち北からスタートするコースを設定してみたが、スタート地点である沼田町に立つためには、さらに2時間近くが必要になる。甘かった。このモデルコース自体が、そもそもダメだ。やはり24ヶ所を一日で回ろうとするのは無謀なのか


いやいや、もっと綿密にコース取りすればイケそうではないか。仕事は「段取り八分」って言うじゃない。でも考えてみたら「八分」って「8%」のことだよな。野球の打率で「3割3分3厘」とか言うし。「段取り8割」なら分かるけど、懸案事項が8%片付いたところでちっとも安心できないぞ!いかん。ホワイト・アルバムのギアッチョさんみたいになってきた。

けっこう遅くまで開いている

スタンプラリー台帳に書かれている情報をよく読んでみよう。ふむふむ、スタンプの置かれている場所は、道の駅とは限らないのね。施設によってスタンプ押印可能時間にずいぶん差があるなぁ。温泉施設に置かれているスタンプは夜10時とか、けっこう遅くまで押すことができるのか…。

これ、使えるんじゃない? ひと筆書きの夢は捨てて、早い時刻に閉まるスタンプポイントから順序よく回って行けば、意外と全部回ることができるかも。よし、その方針で検証してみよう。まず、17時までに回らねばならないポイントをピックアップ。ついでに12号線沿いのスタンプポイントにも寄っちゃいましょう。12号線はどうしたって通過するんだから。
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例えばこんな感じ。
黄色が「17時までに回りたいスタンプポイント」6ヶ所、水色が「ついでに回っちゃう12号線沿いのスタンプポイント」5ヶ所。赤字がスタンプポイント閉館時刻。由仁町のポイントは16時に閉まるけど、由仁町からスタートするので問題ない。由仁町から新十津川町まで、走行距離 167.2km、走行時間 3時間59分。滞在時間5分×10ヶ所=50分をプラスしても、所要時間4時間49分。おっ!余裕だな。じゃ、南幌町、長沼町も回ったらどうだ?
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走行距離 197.7km、走行時間 4時間41分。滞在時間5分×12箇所=60分をプラスしても、所要時間5時間41分。朝9時から回り始めても、15時前には13ヶ所回り終える。これならまだまだ追加できるな。思い切って月形町、浦臼町、雨竜町、北竜町、妹背牛町、沼田町も回るとどうなるか?
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走行距離 258.6km、走行時間 5時間47分。滞在時間5分×18ヶ所=90分をプラスすると、所要時間7時間17分。南幌町を朝9時に出発すると、17時までに行かなければならない深川市には、16時17分に到着する計算だ。間に合う!間に合うぞ!

深川市でスタンプを押したら次は、18時までに赤平市、19時までに芦別市へ。この2ヶ所を回り終えたら、22時まで開いている温泉施設である、歌志内市と上砂川町へ。そして夕張市まで南下し、23時まで開いているゆうばり屋台村で最後のスタンプを押す
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走行距離 409.7km、走行時間 9時間00分。滞在時間5分×23ヶ所=115分をプラスすると、所要時間10時間55分。朝9時に南幌町を出発すると、19時55分には夕張市に着ける。これなら昼飯と晩飯に1時間弱かけても、ゆうばり屋台村の閉館時刻である23時までには余裕で到着できるはず。

けっこうハードな行程だけれど、これで目処がついた。今週末に決行しよう。ゆうばり屋台村が23時まで開いててくれて助かった。でも、営業時間は「曜日により変動あり」の記載もあるな。念のため、電話で確認しておこう。

ガッカリ!!

とぅ~るるる、とぅ~るるる(電話の呼び出し音)
「あ、もしもし。スタンプラリーの件でお伺いしたいのですが…はい、空知スタンプラリー…え?今年はやってない?どういうことでしょう?」

どうやら、記載されているゆうばり屋台村の電話番号の情報が古いらしい。嫌な予感がしてきた。正しい連絡先を教えてもらい、ドキドキしながら電話をかけ直す。

とぅ~るるる、とぅ~るるる(再び電話の呼び出し音)
「あ、もしもし。スタンプラリーの件でお伺いしたいのですが…はい…週末の土日は営業しているんですね?あぁ良かった。営業時間は?え?20時!20時で閉店ですか!!

閉店時刻の情報も古かったらしい。

「え~と、たまには23時まで営業してみませんか?いえ、22時でも、21時でもいいので…ダメですか。そうですよね。失礼しました」

昼飯も夕飯も抜きで朝から走り続けて、20時00分閉店の店に19時55分に滑り込むなんて、そんな強行スケジュールで動けるわけないだろうが~!

ウソ情報載せるなよな~!しっかりしてくれよ事務局~!!


※ この度は、ご迷惑をおかけしてしまい誠に申し訳ありませんでした。誤った情報につきましては、お詫びして訂正させていただきます。(事務局) 

気を取り直して行程練り直しだ。南から回って行く方針に変更は無い。ここに夕張市もねじ込む。それはそうと、どの街からスターすべきか。各スタンプポイントの開館時刻を見てみよう
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南幌町が最も早くて6時30分。次が美唄市で7時00分開館。美唄市は12号線沿いにあるから、敢えて2番目に回らなくても良いだろう。それより、南幌町のポイントは、本当に6時30分から開いているのか? 「現地に着いたが開いていない」なんてことになったら無駄な足止めを食ってしまう。南幌町を含め、スタート早々に回るポイントの開館時刻を電話で問い合わせる。

すると嬉しい誤算が。由仁町の「ポッポ館」は、JR由仁駅構内にある。「10時00分開場」と記載されてはいるが、JRが動き出す時間帯にはスタンプが押せるよう配慮してくれているそうで、午前6時にはスタンプが押せるとのこと。ありがたい!由仁町スタートで決定だ!

コース決定!

スタート直後に回る順序は、こんな感じか。

由仁町(6:00)→南幌町(6:30)→長沼町(9:00)→栗山町(10:00)→夕張市(11:00)。

9時00分に長沼町「道の駅 マオイの丘公園」に着くよう逆算して、由仁町のスタート時刻を決める。栗山町、夕張市で若干の待ち時間が発生することになるがやむを得ない。そんなこんなで作成した新たなコースがこれだ
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まる一日かけて由仁町から沼田町まで走り、最後のスタンプポイントでもある「ほろしん温泉ほたる館」に一泊する行程だ。その日のうちに岩見沢市に戻るのを諦めることで、夕張市往復の時間を削り出す、まさに捨て身の作戦!名付けて「恋の片道切符大作戦」だ!

ポイントとなるのは新十津川町。17時30分までにここにたどり着くことが最重要で、そこさえクリアできれば、あとは何とかなりそうだ。ほたる館に宿泊予約もしちゃったし、今更後へは引けないぞ。カーナビに全てのスタンプポイントを登録し準備完了!向かうところ隙無しだ!明日は走るぞ!


しかし、この一見完璧に見える作戦の中に大きな見落としがあることを、このときの筆者は知る由も無かったのでした。

「空知スタンプラリー2019」を一日で回りきることは可能か?【実践編】に続く!

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