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そらちの炭鉱遺産を巡る【Vol.0】

突然ですが、「北海道旅行」と聞いてどんなプランをイメージされるでしょうか?

札幌でテレビ塔と時計台を見て、小樽で寿司を食べて、旭山動物園を観光。少し足を伸ばして富良野でラベンダーを見て美瑛の青い池で記念写真…といったところではないでしょうか!?

このイメージに「空知地域」が入っていないことにお気づきでしょうか!?札幌から道央自動車道を北上する途中、札幌からわずか25分の距離にあるにもかかわらず、通りすぎてしまう場所。それが「空知地域」だったのです。

そんな空知を素通りして行く旅行者の皆さん!北海道の方でもあまり空知に行く用事ないなぁって感じている皆さん!空知には他の地域には無い、オンリーワンのものが沢山あるんです!

その中の一つが、北海道遺産にもなっている …
 

「空知の炭鉱関連施設と生活文化」つまり「炭鉱遺産」です。

実は、5月から6月初旬頃が炭鉱遺産見学のベストシーズン!なのです。何故か!?それは夏になると薮が生い茂り炭鉱遺産までのルートが歩きにくくなり、たどり着いても薮で見えなくなってしまう為です。

そもそも炭鉱遺産ってなんだろう?って方の為に、ざっくり同種の施設として「長崎の軍艦島」をイメージしていただけるとよろしいかと思います。

空知地域には、石炭を掘っていた施設や立坑櫓(たてこうやぐら)から地域に根付いた独特の食文化、石炭を運んだ鉄道や線路、そして資料館や博物館など大小あわせて255もの炭鉱遺産が残されており、それらは「そらち・炭鉱(やま)の記憶」として受け継がれています。
※炭鉱を炭鉱マンや地元の人達は当時「やま」と呼んでいました。

是非とも普段の北海道とは違う明治初期の北海道開拓から続く、近代史としての北海道を、気軽に楽しんでいただければと思います。

前置きが長くなりましたが、空知地域にある代表的な炭鉱遺産をご紹介いたします!
 

旧北炭夕張炭鉱模擬坑道

所在地:夕張市高松7番地1
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夕張市石炭博物館に併設された模擬坑道で、平成29年に全面改修されました、安全に坑道内を見学することができる北海道唯一の施設です。改修に際しては釧路コールマイン㈱の現役の炭鉱マンや当時の炭鉱マンも参加し、細部にまで本物を使用し、普通だと見られない景色がそこに広がります。そして平成30年4月には博物館の全面改装も完了し、全面オープンとなったばかりで、今空知で一番熱い!?スポットです。

↓夕張市石炭博物館の過去の記事はこちらをご覧ください。

万字線鉄道公園(旧万字線朝日駅)

所在地:岩見沢市朝日町176
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道道38号を万字〜夕張方面にJR岩見沢市駅から30分ほど走らせ、東部丘陵地域と呼ばれる丘の上にある駅舎。廃線となった万字線の旧朝日駅です。線路の向こうにはかつての炭鉱があり、時期によってはその坑口跡を見学できます。5月〜6月初旬には坑口から湧き出る湧水も見学出来ます。近くには「人生(たび)の途中」という古民家を改築し名物マスターのいるカフェや、メープルロッジという温泉も併設した宿泊施設もあります。また、札幌方面からわざわざ買いに来るファンも多数いるコッペパンの名店ミルトコッペも近くにありますので、是非お立ち寄りください。
 

三菱美唄炭鉱立坑巻揚櫓

所在地:美唄市東美唄町一ノ沢
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空知の立坑櫓の中でも抜群のフォトジェニック感を醸し出す美しい櫓(やぐら)。ちなみに立坑櫓とは、石炭や人を地下の坑道から地上に運ぶエレベーターのモーター部分みたいなもので間違いないと思います。近くには彫刻家安田侃氏が、閉校した小学校を改修した美術館「美術館アルテピアッツァ美唄」があり、春から秋にかけては、美術館の野外スペースを子供達が笑顔で駆け回り「なんだここは?楽園か!?」とほっこり気分に浸る事が出来ます。また、ここのカフェは完全にデートで使える“オシャレ”スポットです。
 

なんこ(料理)

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日本で一番人口の少ない市、歌志内市の名物料理として有名ですが、空知地域の多くの場所で食されてきたソウルフードです。

なんことは、馬のホルモンの味噌煮です。食べてみるとクセが少なく、地域や店によってかなり味付けが違うので色々食べ比べてみるのもいいかも。歌志内市では木村精肉店さんが併設する焼肉屋や道の駅で、三笠市ではミカサノ食堂やまんぷく食堂で食べられます。

「なんこ」の名前の由来は、午(うま)の方角である南を指す「南向(なんこう)」が詰まってなんこと呼ばれるようになったという説が一般的です。元々は東北地方の入植者が伝えたものだとされています。機械が導入される以前の石炭の輸送は馬が使われていたので、弱った馬や亡くなった馬の葬いの意味で馬肉を食されてきました。空知には馬を祀った「馬頭観音」が多く祀られています。

このように「炭鉱遺産」や「炭鉱(やま)の記憶」は多種多様です。難しく考ず、その地域にしかない独特の文化に触れる事で一味違った北海道の旅を楽しんでください。

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