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空知グルメ紀行【ぶたじる・からあげ「いただきます」】

2019年6月末に開店した、唐揚げと豚汁の専門店。同じ場所で長く営業していたラーメン店で評判だった唐揚げのレシピを受け継ぎ、店主の前川聖さんが、料理店で働いた経験を生かして試行錯誤を重ねた豚汁を提供している。

しょうゆベースの唐揚げは、11種類のスパイスを独自にブレンドして鶏もも肉を味付け。1日寝かせた状態で注文のたび、油に放り込んでカラッと揚げている。レシピは、前の店を経営していた前川さんの義父の遺品を整理しているときに見つけた。「仕込みのメモしか残っていなかったけれど、評判だった義父の味を受け継ごうと決めました」。

豚汁は、岩見沢産のタマネギのほか、道内産のニンジンやしめじ、コンニャクなどがたっぷり。豚肉は、試食を繰り返して、道内産よりも高コストになるがカナダ産三元豚をチョイス。ラーメンのチャーシューのように肉厚にスライスし、別鍋で調理して旨みを凝縮している。豆腐も煮込むことで固くならないよう、別鍋で調理するなど、手間を惜しまない。

唐揚げは2個150円(税込、以下同)、10個700円。豚汁はラーメン丼に入った並盛り500円。「おいしいものを提供したいから」と岩見沢市北村産ゆめぴりかをガス釜で炊いたライスは大盛りでも150円で食べられる。

開店から半年が過ぎ、リピーターも着実に増えてきた。前川さんは「並盛りを注文し、シェアして食べる女性客もいます。まだまだ未熟ですが、味を追求していきたいですね」と笑顔で客を迎える。
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