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上砂川町の奥沢浄水場でにじます、飼ってるってよ。

上砂川町地域おこし協力隊の大澤弘規です。今回は上砂川町の奥沢浄水場とそこで飼育されているニジマスをご紹介します。

ご存知ない方が多いと思いますが、上砂川町の奥沢浄水場では水質管理のためニジマスの飼育をしています。
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私は協力隊の委嘱を受けた2017年12月から1年間かけてニジマス飼育の取材を続けてきました。
 

まずは採卵

4月の下旬、山にはまだ残雪が残る季節です。飼育されているニジマスは自ら産卵できないため、浄水場の職員が採卵作業を行います。浄水場の職員さんの指導の下、私も採卵をお手伝いしました。
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受精させた卵の数は約20,000個!そのうちの1~2割が孵化します。孵化すると…ご覧のように稚魚たちはすくすくと育っております。
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ろ過した綺麗な水と酸素の量を管理した水槽で稚魚たちが飼育されています。ろ過されていない汚い水だと白カビ病という全身が白カビに覆われる病気になってしまいます

奥沢浄水場のニジマスには、魚粉とエビの殻、カニの殻をペレット状にした餌を粉末にして与えています。エビ・カニの殻を与えることによって鮭のように身が赤くなります。赤くする理由は後ほど…
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これは何をしているのかと言うと…


小さい稚魚と大きい稚魚に選別しています。人間の成長と同じく、それぞれの個体によって生育スピードが異なります。大きく育った個体は餌を多く欲しがり餌を独占します。そのため小さな個体は餌をほとんど食べられずに生育が遅れています。写真のように受精した時期は同じなのに体の大きさにこんなににも差がつきます。

このため、餌が均等にあたるように個体が小さな稚魚同士を同じ水槽に入れて生育します。ニジマスの稚魚を自分の子供のように大切に育てる職員さんの姿勢に頭が下がります。
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飼育にじますの燻製、作っているってよ。

浄水場飼育のニジマスの有効活用として上砂川振興公社ではニジマス燻製の加工・販売を行っています。ということで…ニジマスの燻製加工過程をご紹介します。

まずは捕獲です。浄水場の敷地内にある飼育小屋では約500匹が飼育されています。このようなたもで捕獲をします。
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捕獲の後は…まず、うろこをとります。そして、解体…頭を切って腹をさいて、内臓を取り出す。そのあとは血合いを除去。そして、魚の解体の花形・三枚おろし。私事ですが、最近になってやっとこさ燻製加工の主任・越前さんから三枚おろしの許可を頂きました。親方(越前さん)からは「まだ100点はあげられない。精度をあげるように」とご指導を頂いております。ガンバリマス!
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三枚おろしが終わったら、ハラス部分を切り落とす。なるべく身を多く残すように細心の注意を払います。そのあとはピンセットで骨抜きです。ここまでやらないと製品にはできません。「骨で喉を傷つけないように…」「お客様のストレスを少しでも軽減したい…」そんな思いで小骨を抜いてます。

それと大きな小骨は真空パックのシートを破ってしまう恐れがあります。「お客様に良い製品を届けよう!」を合言葉に加工チーム一同は今日も小骨を抜いております。
 
次の工程は塩漬けです。一定の濃度の塩水を作ってニジマスの身を浸ける。身を塩水から出したら塩抜き工程。水につけて塩分を少し抜きます。ちょうどいい塩分濃度に整えるための大切な作業です。ここで1日目の作業は終了。冷蔵庫で寝かせます。

二日目は乾燥です。水分抜きの工程ですね。写ってはいませんが扇風機の風にあてます。うまみをぎゅっと閉じ込める。重要な工程です。

そして、三日目に燻煙をかけます。スモークチップやリンゴの木の幹を5センチ大に切ったもので薫り付けをしていきます。燻煙機で燻煙すること7~から8時間。こうした手間暇をかけてニジマスの燻製が完成します。

ニジマスには、身が赤くなる餌を与えているとお伝えしましたが、それは燻煙する時に、赤い方がよりおいしく見えるからます。

ほら、おいしそうでしょ。
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にじますっておいしいんだってよ。

飼育ニジマスの調理法として燻製やフライ(上砂川岳温泉パンケの湯の食堂にて期間限定で提供している)がありますしかし、ニジマス燻製やニジマス料理について、あまり知られておりません。このため、上砂川町ではニジマスのフライを高齢者のみなさまの集まりで振る舞うなど、認知度アップを図っております。
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ニジマスの燻製加工の過程で内臓は廃棄しています。希少価値が高い筋子・マス子も廃棄していましたが、もったいないことだと思い、砂川・滝川などの居酒屋でニジマスの筋子を少量ですが置いてもらっています(少量のため、販売はせず、上砂川の飼育ニジマスのPRが目的)。

写真は味噌漬けと軽い塩漬けにみょうがとトマトを和えたものです。

ニジマスの筋子は鮭の筋子より少し粒が小さいですが卵自体の味が強いので、旨みがあってとってもおいしいです。

尚、ニジマスの燻製はパンケの湯の他に、砂川ハイウェイオアシス館「そらいち」にて販売しております。ぜひ、みなさまも上砂川町産の飼育ニジマスの味を噛みしめて、堪能してみてはいかがですか?
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上砂川町役場 奥沢浄水場
住所:上砂川町字西山44 

※見学は基本的に不可。冬期間は水源公園は閉園。浄水場の敷地内には立入出来ません。
 記事についての問合わせは、まちの駅 ふらっと ℡0125-74-6400までお願いします。 

ちなみに、上砂川町には川にもたくさんニジマスが居るので、釣ってみるのも楽しいですよ!!!

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