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空から空知!「マオイスカイスポーツクラブ」って知ってる?

長沼町と言えば、美味しい野菜やファームレストランで有名ですが、マオイ山から望む雄大な石狩平野の眺めと北海道らしい田園風景も大きな魅力です。中でも恵庭岳方面に沈む夕日が、空の色を刻々と変えてゆく時間帯は、アマチュア写真家の格好の素材にもなっています。

そんな風景を鳥になって空から楽しんでいるクラブが北長沼にあります。モーターパラグライダーの愛好家たちが集まるマオイ・スカイスポーツ・クラブです。
 

モーターパラグライダーって何・・・?

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モーターパラグライダーはパラモーターとも呼ばれます。背中にプロペラ付きのエンジンユニットを装着し、それを動力にして平地から離陸し、大空を飛行するパラグライダーです。

通常のパラグライダーは山の上など高い場所から飛び降りるようにして上昇気流をつかむ必要がありますが、モーターパラグライダーはプロペラによって平地から離着陸でき、高度も上げやすく、滞空可能時間も長いというメリットがあります。

話によると1時間半ほど飛び続けられ、高度もなんと2000mまで飛ぶ人がいるのだとか。筋金入りの高所恐怖症である私には、想像するだけで、お尻から足先までがムズムズしてきます。(高所恐怖症の方ならその感じ、わかりますよね!)
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▲雪上からのテイクオフ
 

元気なシニア、大空を舞う

現在、マオイスカイスポーツクラブには長沼町を中心に10名弱の会員がいますが、会長の玉手勇一さんにお話をうかがってきました。
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▲代表の玉手さん(中央)と仲間の皆さん

玉手さんは、40代後半のころ誘われてパラモーターの世界に入り、現在すでに70歳越え。若々しいのでそうは見えませんが、もう結構なお歳です(失礼)。しかしJPMA(日本パラモーター協会)認定のインストラクターの資格もお持ちのベテランパイロットです。

また、会員の中には80歳オーバーのフライヤーもいらっしゃるようで驚きます。だって、モーターの動力があるとはいえ、離陸にも着陸にも脚力がいるだろうし、飛行中も舵をコントロールするには相応な腕力も必要なわけで、安定した飛行のためにはやはり日頃から鍛えていないと無理なんじゃないでしょうか。そうは思いつつも、60歳を超えてから始められた方もいらっしゃるということで、元気であれば何歳からでもチャレンジできるスポーツと言えるかもしれません。

  さらに、玉手さんはただフライトするだけではなくて、活動の様子を撮影し、ご自分で動画編集も行って、Youtubeなどへの情報発信も行っておられます。誰もが一度は心に描く大空を自由に飛びまわる夢を、決して夢だけで終わらせないその行動力と、それをきっかけに広がる新しい世界への飽くなきチャレンジ精神には脱帽です。
少し話はそれますが、長沼町には、元気なシニアの方々が他にもいろいろな世界で活躍されています。

70代はもはや高齢者とも呼べない時代がやってきましたが、長沼という場所は歳をとってもやりたい事がやれる町なんじゃないかな?少なくとも、そういう町であって欲しいな、と私は思っています。
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▲目標地点へのランディング
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▲上空から見た北長沼(冬の練習場付近)
 

飛ぶのはカンタンなの? 

エンジンがついてるんだから、簡単に飛べると思ったら、大マチガイ。やはり、ちゃんと離陸できるようになるまでには最低でも半年はかかるよと玉手さんはおっしゃいます。若い人の中には、体力もあって、飲み込みも早い人はいるようですが、そこはスカイスポーツですから、1歩まちがえると、大事故にだってつながる可能性があります。

車の運転とは違って、大空では前後ろだけでなく、上下左右まさに360度に注意を払わなければなりません。中でも、飛行にとても重要な「風を読む」技術を習得するには、やはり何年もの経験が必要なようです。

それでも、実際1人で自由に飛べるようになれば、まさに鳥の気持ちを味わえる快感で、きっと病み付きになってしまうに違いありません。かえすがえすも、高所恐怖症の私はなんてザンネンなんだ!
 

鳥になってみたい人は・・・

会員になれば、機械を借りて指導を受けながらパイロットをめざすことができます。ただ、自分で思い通りに操れるようになるには、相当な練習時間とお金がかかります。自分で機材をそろえるとなると、キャノピーが10数万円、エンジンなどは50~60万円もするそうです。若い人にはそう簡単には手が出ませんね。

しかしそれでも「まずはどういうものかを見てみたい」という方へ向けて、フライト前の立上げ練習だけですが、1日1,000円の体験ツアーも用意されています。興味のある方はまずはマオイ・スカイ・スポーツクラブへ連絡してみてください!

また玉手さんは、いつかインストラクターが一緒にのって飛べるタンデム(二人乗り)機も実現したいという夢もお持ちです。そうなると気軽に鳥体験も可能になると思われるので楽しみです。ただし、なんといっても天候任せ、風任せの面があって、いつでも飛べるというわけではありませんから、いずれにせよ気長に待つことは必要ですね。

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繰り返しとなりますが、興味のある方はまずマオイ・スカイ・スポーツクラブに連絡してみていただければと思います。

「大空と大地の中で」なんて口ずさみながら、「空から空知」を見下ろしてみれば、新しい北海道の魅力に触れること、まちがいありません!

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