【北海道・滝川市】音楽のまち・江部乙の記憶をつなぐ「弦楽四重奏で聴くクラシックコンサート~ある風景の記憶~」
更新日2021.11.18
こんにちは!滝川市の江部乙まちづくりコミュニティ行動隊女子部です。
夏から秋にかけて、元気な女性陣は丸加高原で早朝、「おためしヨガ」にチャレンジしていました。早起きして、雲海を見ながら体を動かすと、とっても気持ちがいいもんですね。
夏から秋にかけて、元気な女性陣は丸加高原で早朝、「おためしヨガ」にチャレンジしていました。早起きして、雲海を見ながら体を動かすと、とっても気持ちがいいもんですね。
音楽のまち・江部乙の由来
さて、江部乙のみずいろ公園の片隅には、ピアノの形をした石碑があります。「森本幹夫作曲碑」とあり、「新江部乙小唄」の譜面が記されています。江部乙は「音楽のまち」と呼ばれていました。その由来を今回は少し追いかけてみます。
10月16日(土)に、乙なカレッジ(えべおつ市民大学)の主催で「弦楽四重奏で聴くクラシックコンサート~ある風景の記憶~」が開催されました。実はこのコンサートのサブタイトルをよく見ると、「江部乙中学校と森本幹夫先生、松浦欣也先生の思い出」と、ここに石碑の森本幹夫先生のお名前があります。
このコンサートの演奏者である津留崎直紀さんは、江部乙(当時は北辰)中学校に入学し、器楽クラブでチェロをはじめたそうです。北辰中学校を卒業後、滝川高等学校を経て、東京芸術大学に進み、渡仏。パリ高等音楽学院を首席で卒業、その後フランス国立リオン歌劇場で30年演奏活動をおこなっていらっしゃいました。そして現在はソロ活動や作曲・演奏活動をされている…という凄い先輩なのでした。
そんな津留崎さんがチェロをはじめた頃、当時、器楽クラブを指導していたのがこのサブタイトルにお名前のある松浦欣也先生でした。松浦先生は音楽を専門に学んでいたわけではなかったのですが、音楽教諭の兄・松浦進先生の影響を受けて、幼い頃から音楽が大好きだったそうです。そんな松浦欣也先生を見込んで器楽クラブを託したのが森本幹夫先生でした。北辰中学校は、1964(昭和39)年にN H K器楽合奏コンクールで、全国2位という輝かしい成績をおさめていました。
なんと、今回のコンサートでは、津留崎さんが全国コンクールで演奏した音源も紹介してくださり、さらにそれらの曲を弦楽四重奏で演奏するという、とても贅沢なプログラムとなっていました。
そんな津留崎さんがチェロをはじめた頃、当時、器楽クラブを指導していたのがこのサブタイトルにお名前のある松浦欣也先生でした。松浦先生は音楽を専門に学んでいたわけではなかったのですが、音楽教諭の兄・松浦進先生の影響を受けて、幼い頃から音楽が大好きだったそうです。そんな松浦欣也先生を見込んで器楽クラブを託したのが森本幹夫先生でした。北辰中学校は、1964(昭和39)年にN H K器楽合奏コンクールで、全国2位という輝かしい成績をおさめていました。
なんと、今回のコンサートでは、津留崎さんが全国コンクールで演奏した音源も紹介してくださり、さらにそれらの曲を弦楽四重奏で演奏するという、とても贅沢なプログラムとなっていました。
森本先生は江部乙町出身で、戦前、中学校の音楽の先生として地域で活躍されていました。そして、太平洋戦争中は10年間、兵役に。南方戦線でも北千島戦線でも作曲をし、普及のために駐屯各地を巡回しました。終戦後、シベリア抑留3年。旧ソ連で慰問楽団の活動を行い、凍傷になった腕の切断を免れたそうです。
今回のコンサート会場となった滝川市農村環境改善センターの江部乙資料コーナー「あーと・ヒストリーボックス」にある作曲集にも、数曲の部隊歌が載っています。このことについて森本先生は「昭和20年8月19日にこの歌を歌って占守島の激戦に突入した部隊その他の方の冥福を祈るや切なるものがあります。」と記しています。戦後、森本先生は、地域に愛される曲を数多く作り、児童生徒と一緒に作曲集も制作していたそうです。
今回のコンサート会場となった滝川市農村環境改善センターの江部乙資料コーナー「あーと・ヒストリーボックス」にある作曲集にも、数曲の部隊歌が載っています。このことについて森本先生は「昭和20年8月19日にこの歌を歌って占守島の激戦に突入した部隊その他の方の冥福を祈るや切なるものがあります。」と記しています。戦後、森本先生は、地域に愛される曲を数多く作り、児童生徒と一緒に作曲集も制作していたそうです。
今回のプログラムの中には、津留崎さんがフランスのリオンで作曲されたという「ある風景の記憶」と、森本先生の「「新江部乙小唄」も、入っていました。最初にご紹介した石碑に刻まれた曲です。
江部乙(北辰)中学校が紡いだ記憶
滝川市立江部乙(北辰)中学校は、現在、旧滝川北高校のあった丘の上にあり、2022年4月からは滝川市立江陵中学校と統合、閉校することが決まっています。今回、このコンサートでは、江部乙(北辰)中学校在校生5名の皆さんも15名の OBとともに校歌の演奏をしました。江部乙中学校の校歌は、北辰中学校の校歌と同じということもあり、会場の多くの人がマスクの下、思い出の校歌を心の中で歌う場面がありました。
すばらしい先輩方や、その先生方とのご縁が今日につながって「ある風景の記憶」の中でおこなわれたコンサート、会場に広がるひとつひとつの音の響きで人の心は震えるものなのだとあらためて感じました。この町に育った子ども達、子どもだった大人たちにとっても、記憶に残る時間になったことと思います。
すばらしい先輩方や、その先生方とのご縁が今日につながって「ある風景の記憶」の中でおこなわれたコンサート、会場に広がるひとつひとつの音の響きで人の心は震えるものなのだとあらためて感じました。この町に育った子ども達、子どもだった大人たちにとっても、記憶に残る時間になったことと思います。
「おためし食堂」改め「乙なキッチン」始動!
さて、滝川市農村環境改善センターで、みんなで作ってみんなで食べよう!を合言葉に開催されていた月に一度の「おためし食堂」。感染症対策をしながら10月から再開しました。地元のお米や野菜を使った地元の味を、暑寒別岳を眺めながら、地域のみなさんに楽しんでいただいています。
写真は10月の様子ですが、11月からは、もう18回目になるので、「おためし」を返上し「乙なキッチン」としてリニューアルオープン!今回のメインディッシュは、あたたかい豚汁。江部乙産の長ネギ、にんじん、大根、ごぼう、じゃがいもを使って、みんなで作りますよ!11月20日(土)に開催します!!
小さな町にも、誰かの大切な思い出がいろいろな形で息づいています。これから向けて私たちもあったかい記憶を創ることができるといいなあ、と思います。
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