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Reborn Vineyard(生まれ変わる畑) 歌志内ワイン用ブドウの畑より愛をこめて Vol.2

3年目を迎えたブドウ畑

前回ご紹介した、歌志内市のワイン用ブドウ栽培のプロジェクトも3年目を迎えました。

今年もたくさんの方に畑にお越しただき、合計1,300本の苗を、新たに植えることができました。

2017年、2018年、2019年と3年連続で、歌志内市民のみなさま、そして全国から集まっていただいたみなさまの手で苗木を植樹、現在は6,800本、7品種のブドウの木が畑の中で育っています。
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寒冷地北海道ならではの工夫

今年の冬は、昨年よりも雪が少なかったとはいえ、累積の積雪量は9.5メートルとなりました。だいたいビルの3階から4階くらいの高さと同じです。また、歌志内市は北海道の中でも比較的雪が多い地域で、11月上旬に降った根雪が4月中頃まで残ります。今年も完全に雪が無くなったのは4月の下旬でした。


(冬の畑と夏の畑の風景です。)
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世界のワイン用ブドウの産地の中でも、これほどに雪が多い地域は他には無いそうです。そのため、育成するブドウの品種はまずは耐寒性が強く、生育期間が短くても早く熟す品種を選ぶ必要があります。例えば、ヨーロッパのブドウ栽培地帯の中では北に位置するフランス、ドイツ、オーストリアで栽培されている品種が空知のような寒冷地に適すると考えられ、歌志内では、ピノ・ノワールをはじめ、ゲヴェルツトラミナー、ブラウフレンキッシュなどの品種が植えられています。

一般的に太陽の光がさんさんと降り注ぐ温暖な地域では、赤ワイン用のブドウがよく育ち、パワフルで濃厚なワインになります。一方、北の冷涼な地域では白ワイン用のブドウを栽培することが多く、味わいは酸味豊かですっきりしたワインに仕立てられます。決して、恵まれた気候とは言い難い空知で、どんな品種が栽培に適しているのか、先輩方による試行錯誤が続いています。

(去年の夏の畑)
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また、冬の間は雪の重みでブドウの樹が折れることもよくあるので、北海道でのブドウ栽培は本州で見る棚仕立てとは異なり、垣根式で斜めに角度をつけて植えられます。畑を見学に来てくださった方は、なんとなくブドウ棚をイメージしていらっしゃるのか、最初は畑を通り越してしまうこともしばしばあります。毎年、収穫を終えて雪が積もる前にはブドウを垣根から外し、地面に寝かせます。その上に雪が積もり、お布団を被るようにして冬を越します。
 
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もし仮に雪の下に隠れることなく最低気温が-10℃を下回る日が続くと凍害(芽が出ず枯れてしまう症状)になり、翌春の大きなダメージにつながります。ブドウは雪のお布団の下で寝ることにより、外気に左右されることなく0℃~-3℃前後の温度を保ったまま春を迎えることが出来るのです。


そして、雪が溶けると寝ている枝を起こし、剪定して、垣根に戻します。
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ブドウの木が雪解け水を吸い上げ、小さな枝から落とすひとしずく(ブドウの涙)を見ると、厳しい冬を乗り越えて生き抜いて春を迎えられたことにホッとするとともに、よく頑張ったねーと声をかけてあげたくなります。
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待望の初収穫

今年は一昨年植えたブドウが3年目を迎え、順調に生育できれば、いよいよ初収穫の年となります。今年の北空知は極端に雨が少なく、幼いブドウにとっては過酷な日々が続いています。それでも、3年目のブドウには立派な房がつきはじめました。
 
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一貫して除草剤はつかわず、できるだけ自然のまま草花や、虫や鳥たちが自由に動きまわる畑は、日々賑やかさを増して、ブドウの生育を見守っています。「ブドウが素直に育つ環境を整えられるよう、畑の様子をつぶさに観察しながら作業しています。少しでも収穫ができるように日々粛々と畑に向かいます。」と畑の番人をつとめる遠藤さんは穏やかにそしてチカラをこめて語ってくださいました。
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生まれ変わった歌志内の畑で、どんなワインが出来るのかとても楽しみです。

空知の先輩方の畑のブドウも今年は順調に成育しているそうです。順調にいけばビッグヴィンテージになるかも?!

まずは天候に恵まれ、無事に収穫を迎えられますように。


歌志内市上歌ヴィンヤード住所
〒073-0401 北海道歌志内市上歌32番地15

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