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空知のバス業界に新風!?高卒19歳新人バス運転手が支えるまちの足

突然ですが・・・
みなさんはバス業界の運転手不足問題を知っていますか?

実は今、全国のバス業界では若い世代の採用がなかなか進まず、運転手の高齢化がどんどん進み、運転手不足が大きな問題になっています。

この影響は空知管内の路線バスにも・・・。
時には、運転手不足により路線廃止など苦渋の決断をしなければならない大きな要因の1つになっています。

この問題を背景に、国は道路交通法を改正しました!

改正により令和4年(2022年)5月13日から、特別な教習を修了すると、バス運転手になるために必要な「二種免許」の受験資格が、これまでの「21歳以上・普通免許保有3年以上」から、「19歳以上・普通免許保有1年以上」に緩和されました。

この改正のおかげで、バス運転手に必要な「二種免許」の受験資格がぐっと身近になり、空知管内のバス業界にも芽吹きが見えてきました!

空知管内初!高卒19歳新人バス運転手!

その象徴とも言えるのが、滝川市に本社を置く、空知中央バス株式会社(以下、空知中央バス)です。
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昨年4月に、高校を卒業したばかりの須貝 友輝(すがい ともき)さんが、空知中央バスに養成乗務員として入社しました。

須貝さんはまだ19歳空知管内では初めての10代バス運転手であり、北海道中央バスグループ全体でも初となります!

今回は須貝さんに、入社のきっかけや仕事のやりがい、今後の目標などをたくさん聞いてきました!

高卒でバス運転手を目指したワケとは?

須貝さんは、赤平市出身で令和6年(2024年)3月に芦別高校を卒業しました。

高校生時代はソフトテニス部で汗を流していたスポーツマンです。

まず、入社のきっかけなどを聞いてみました!


(筆者)
なぜバス運転手を目指し、入社を決めたのですか?

(須貝さん)
もともと車を運転する仕事に興味があって、トラック運転手やバス運転手を考えていましたが、高校に通う際にバスを利用していたので、バス会社への就職を思いつきました。

(筆者)
運転手不足問題や、二種免許の受験資格緩和については知っていましたか?

(須貝さん)
運転手不足問題があるから目指したわけではありませんが、もちろん知っていました。制度改正については、ニュースで21歳から19歳に引き下げになると見て、就職時にしっかり確認しました。


なるほど!高校時代から慣れ親しんだバスが進路のきっかけになり、自分の関心から仕事を選んだという、前向きな姿勢が素敵ですね!
制度改正が新しい風を吹き込み、若い世代の可能性を広げているように感じます!
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取材を受けている須貝さん
 
入社のきっかけについて聞いてみましたが、次は実際に入社してからの話を聞いてみました。

入社後と独り立ちした時の心境

(筆者)
18歳で入社しましたが、最初はどのような仕事をしたのですか?

(須貝さん)
基本は乗務員になるための勉強で、社用車で路線を回って勉強したり、バス車両の整備なども手伝いました。
それ以外にも、社会人としてのマナーや事務作業、電話対応などの仕事も経験させてもらいました。

(筆者)
大型二種免許を取得するのに大変だったことはありますか?

(須貝さん)
普通自動車の免許を取得したばかりで、やっと自動車の運転に慣れてきたところに大型バスの練習だったので、更に覚えることが増えて苦労したのは覚えています。


入社したらまずは会社の仕事や路線を覚えつつ、マナーや事務作業までしっかり学べ、1年間じっくり運転の練習をしてから大型二種免許に挑戦できるので、安心感がありますね!


(筆者)
実際に一人でお客様を乗せてデビューしたのはいつですか?

(須貝さん)
大型二種免許取得後、まずはお客様を乗せない状態で実技路上教習を受けました。
その後7月中旬からは指導乗務員が同乗した状態で実際にお客様を乗せて走り、8月7日から一人でデビューしました。

(筆者)
ついに独り立ちですね!その日はどんな気持ちでしたか?

(須貝さん)
一日がすごく長く感じ、「やっと終わった!」と思いましたし、とても疲れていました。


筆者も入庁したとき、同じように思った記憶があります・・・。
初めてのことって疲れますよね・・・。(センパイ風吹かせてみました(笑))


(筆者)
バス運転手になって、やりがいがあるなと思うのはどんな時ですか?

(須貝さん)
降りるお客様から「ありがとう!」や「頑張ってね!」と声をかけてもらった時や、お客様とコミュニケーションを取れた時にとても嬉しく感じました。


お客様とのちょっとしたやり取りだけでも、須貝さんにとって大きな励みになっていて、人と人とのつながりが仕事のやりがいにつながっているのですね!

次は少し須貝さんに難しい質問をしてみました…。

 

公共交通の課題や今後についての考え


(筆者)
ちょっと行政っぽい質問になってしまうかもしれませんが…。
路線バスを維持するためには、一番はバス運転手の確保が大事だとは思いますが、今後の路線バスの役割についてはどう考えていますか?

(須貝さん)
バス運転手の確保だけではなく、高齢者の免許返納についても、考えないといけないと思っています。
免許を返納してしまうと、自家用車を運転できなくなってしまうので、そういう方たちの地域の足として路線バスを維持しなければいけないと思っています。


と、難しい質問にもしっかり答えてくれました!
最後に須貝さんに、今後どんな運転手になりたいか、また後輩に対してのメッセージなどを聞いてみました。


(須貝さん)
無事故で安全にお客様を目的地まで送り届け、コミュニケーションをとっていきたいと思います。運転やバスに興味がある人は是非挑戦してみてほしいと思います。
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また、滝川営業所の千葉副所長は須貝さんに対し、「たくさん経験を重ね成長し、貸切バスや都市間高速バスなどにも乗務し、会社のエース的存在になって欲しい」と期待とエールを送っていました。

期待の新人!まさに新風ですね!!

須貝さんのような若い運転手が加わることで、空知管内のバス業界も少しずつ明るい未来に近づいていくと感じます。
須貝さんの今後の活躍にますます期待ですね!

若い世代の方はこの制度を活用し、どんどんチャンスを掴んでいって欲しいと思います!
筆者は自家用車の利用がつい多くなってしまいますが、これからはバスに乗る機会を増やして、地域の公共交通の未来を一緒に支えていきたいですね!

Take a Bus !!

【協力事業者】
空知中央バス株式会社 滝川営業所
住所:滝川市新町3丁目2番1号
電話番号:0125-24-6191
HPhttps://www.sorachi.chuo-bus.co.jp/

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