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【 てつおじさんぽ゜ 】 ~ 第5歩 「てつおじのゆく頃に 解」 @ 月形 岩見沢 ~

聞こえるのは、川のせせらぎ
目に映るのは、頂への坂道

てつおじのく頃に【汗流し編】

あなたも行ってみませんか


令和4年6月
初夏

いかがお過ごしですか
日の出も早くなり
良い季節になりました


にわとりの声で目を覚まし
取れたての卵で
朝ご飯
蝉や鳥の声をBGMに
森を散策
そんなスローライフに
憧れるてつおじです

そうそう卵と言えば
月形町のポポットさんに行ってきましたよ
去年はオムライスを食べたので
今回はオムライスカレーにしました!
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流行の半熟系ではなく
しっかりとしながらも
ふわっふわっのオム生地が
舌の上でとろけます

そしてピリッと辛い
カレーソースで
スプーンが加速!止まらない!
ぎっしりつまった
チキンライスも難なくぺろり

あっという間に
ごちそうさまでした

お食事の店ポポット
樺戸郡月形町字本町通10-1
営業時間
ランチ
11:30~14:30
(LO14:00)
ディナー(日祝を除く)
18:00~24:00
(LO23:00)
ディナー(日祝)
18:00~21:00
(LO21:00)
定休日
水曜日、第2日曜日
さてさて今回
てつおじが月形町を
訪れた目的は
これ!
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炭鉄港カード!!

四十八番 篠津山墓地のカードは
月形樺戸博物館で配布中です!

カードになっている
篠津山囚人墓地は
樺戸集治監が
開監から廃監となるまでの
39年間(1881~1919年)で獄死した
1046名の囚人のうち
遺族に引き取られた24名を除く
1022名が眠っています

合葬されていない
406名のお墓には
戒名が記された
石碑が建っています


配布場所である
月形樺戸博物館の建物は
日本遺産「炭鉄港」の構成文化財!
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この建物(旧樺戸集治監本庁舎)そのものが
炭鉄港構成文化財に登録されています


月形樺戸博物館では
刑務所の設置によって
まちづくりが行われた
全国にも例のない月形の歴史や、
北海道の発展に寄与した
囚人たちの働きについて
展示されています。
詳しくは
昨年のてつおじさんぽ第14歩
チェック!
月形樺戸博物館
樺戸郡月形町1219番地
開館日:3/20~11/30
開館時間:9:30~17:00(入館は16:30まで)
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今回はもう一つ

少し前に
てつおじは
ズリ山に登って参りました。

といっても前回断念した赤平ではなく
場所は岩見沢

道道夕張岩見沢線(道道38号)を夕張方面へ
炭鉄港構成文化財の
旧朝日駅舎
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メープルロッジの横を通り過ぎ
万字炭山森林公園へ

今回は
北海道「炭鉄港」議員連盟 会長の
平野 義文 さんにお誘いいただき
万字炭山のズリ山に
アタックして参りました!
その様子…の前に

万字炭鉱について
少しご説明します

万字炭鉱は
栗沢町(現岩見沢市)にあった炭鉱で
1905年(明治38年)に
北海道炭礦汽船株式会社(北炭)が
採炭を始め
石炭産業合理化が進む
昭和30年代を生き残り
1976年 (昭和51年)に出水事故により
閉山しました
最盛期には、この地域に
5,000人を超える人が住んでいました

先ほど通り過ぎた旧朝日駅舎は
万字炭鉱の積み出し駅である
万字炭山駅から始まる
万字線のうちのひとつにあたります

そんな歴史を持つ
万字炭鉱ですが

元々山深い場所のためか
閉山後の自然化が進んでおり
既に跡形もなくなっているものも多く

現在は万字炭山森林公園として
整備されています


説明もほどほどに
ズリ山アタック(万字編)
始まります

集合場所だった
万字炭山森林公園の
管理棟の目の前に
昔のホッパーが
土に埋もれながら残っていました
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万字炭山森林公園は
ポンポロムイ川と
その支流になる沢に
またがっており
スタート地点はポンポロムイ川の左岸にあります

-てつおじ豆知識-
川の右岸左岸は
川の上流側から下流側を眺めたときの
右左を指すよ!

徐々に川へ下りるようにして
川沿いを遡上します
途中に
黒い石がゴロゴロ転がってます

まさにこれがズリ
石炭を含んでいれば
より黒く光って見えます
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黒いダイヤと呼ばれたゆえんですね

そして対岸へと渡る橋から
上流を写したのがこちら
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この水量と勢い!
伝わるかなぁ?

最終的に出水事故による洪水で
閉山となる万字炭鉱ですが
それも納得できる
水の勢いでした

渡って斜面を登っていくと
レンガ造りの建物が!
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これは一体何の建物だったのか…
(分かる資料が手元になく不明だそう)

ここまでは森の散策
ここからが本気のズリ山登り
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※階段設置の測量の方がいらっしゃいました
ご苦労様です…

頂上が見えない
上り坂をひたすら登ります
スキル「てつおじステップ」発動!!



あっという間に(ではないけど)到着!
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良い眺めですね
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このあたりが
万字の旧市街地なんだとか

地図上での道もない
ズリ山周辺ですが
実は住所も郵便番号もついているんです

かつてこの場所で
多くの人が生活していたことが
伝わってきます


急なズリ山を下って
沢までたどり着くと
渡った先は同じ山道でも
全く違う山道
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ズリ山と自然の山で全然違う!
雰囲気がガラッと変わるのは
皆さんにも一度体験してみてもらいたいです

万字炭山森林公園
岩見沢市栗沢町万字西原町1
(付近は熊がよく出没するので
ズリ山に登る際は熊対策を忘れずに)



さて、今回ズリ山登山に
招待してもらった
平野 義文 さんに
インタビューしてきました!


岩見沢出身の平野さん
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岩見沢市の市議会議員で
北海道「炭鉄港」議員連盟 会長も
務められています。
現在は
炭鉄港出前講座などで
岩見沢市内の小中学生と
時には一緒にズリ山を登りながら
炭鉄港についてわかりやすく
教えていただいています。
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地元岩見沢で
これまで岩見沢駅を
中心としたまちづくりなど
精力的に活動されており、
青年会議所の活動を通じて
岩見沢の歴史に気づき
炭鉄港の価値を知ったことをきっかけに
ライフワークの一環として
炭鉄港を多くの人に知ってもらえるように
活動を行っています

そんな平野さんに尋ねてみました…

炭鉄港の魅力とはなんだと思いますか―――
日本の産業革命から
高度経済成長期において
その下支えをしてきた地域は
時代の変化によって一気に変化した

その僅か100年の間に
栄枯盛衰が詰まっている

日常では気づきにくいが
そのストーリーを知ることで
自分たちの地域に対する
誇りや愛着を育めるのが炭鉄港

炭鉄港の文化財を残すことについて
どう考えていらっしゃいますか

しっかり整備し保存していくものと
「見守り保存」が混在せざるをえない

見守り保存という面では
安全面は留意しなくてはならないが
人工物が時間と共に
自然に淘汰されていく様は
Industrial Nature(産業的自然)として
多くの人を惹きつける

これからの炭鉄港はどうなるべきだと思いますか
まずはこの地域が果たしてきた役割を
もっと身近に感じられるようになりたい

世界にはドイツのルールやフランスの
ノール=パ・ド・カレーの様に
石炭産業の衰退で疲弊したものの
その後思考を変えて自他共に誇れる地域に
なっている好例がある

当地とは様々な背景に違いはあるが
ドイツの様に立坑跡にアトリエや
博物館があったり、ズリ山一つとっても
住民が日向ぼっこをしたり
観光客も多数訪れる

フランスではズリ山の南斜面で
ワイン用のブドウを栽培し
高い評価を得ていたり、
私達の地域でもできることがある

恐らく、知識としての価値と
実用的価値の両輪が機能すると
多くの人にとって炭鉄港が
「地域への誇りと愛着の象徴」
になっていくのではないだろうか



とのことでした。

平野さん
お忙しい中
インタビューにご協力頂き
ありがとうございました!
ちなみに
炭鉄港カードも
第1弾から集めていただいてるそうで
第2弾も着々と進んでいるようです…
ありがとうございます!!


祇園精舎の鐘の声…
で始まる平家物語のごとく
栄枯盛衰を
現代に表したような炭鉄港
自然に淘汰される人工物…
壊れて無くなってしまうのは
寂しさもありますが
その記憶を繋ぎ
誇りある歴史、文化として
継承することが
わたしたちの役目なのかも知れません





それでは最後に


てつおじク~イズ!(解)

みなさま
お待たせしました
お待たせ過ぎたのかも知れません
てつおじクイズのお時間です

前回の問題はこちら

気になる答えは…








2番の炭鉱の記憶マネジメントセンター石蔵
でした!!




次回のてつおじさんぽ゜も
お楽しみに!
おじ☆ラッキー!



第1歩 「炭鉄港マスター アドバンスジェネレーション」
第2歩 「(炭鉄港)めし物語 & WALKING!」
第3歩 「おジてつさんぽ#」
第4歩 「とある歴史の探訪者~@赤平」

 
昨年度の軌跡

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