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滝川で鳥になる!?~職員のAT体験記③~

10月も残すところあと1週間。ということは、今年もあと2か月で終わりですね…。早いなぁ~。

さてさて、皆様お待ちかね。職員によるアドベンチャートラベル(AT)体験記の3回目!
アクティビティを通じて自然を体験し、その地域の歴史や文化を楽しみながら学ぶ旅行形態の1つであるATを空知管内で職員が体験してきたので、その魅力をお伝えします。

「そもそもATって何?」という方は、こちらをご覧ください。

それでは、滝川コースの体験記、ご覧ください!
※最後には「お知らせ」もあるので、最後までしっかり読んでくださいね~~~!

滝川市美術自然史館・こども科学館

「滝川市は大昔海だったんです。」ガイドさんが教えてくれました。

まず始めに訪れたのは滝川市美術自然史館。
ひとつの建物の中に美術部門と自然史部門を併せ持った博物館です。

※本館に関する記事はこちら↓
インタビュー 美術館・博物館から見る“空知” ~第4回 滝川市美術自然史館~
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施設に入ってすぐに目に飛び込んでくる、こちらが「タキカワカイギュウ」と呼ばれる動物の生体復元模型。
北海道で初めて発見されたカイギュウで、日本では3例目なんだとか。

体を大きくし、冷たい海水が触れる面積を少なくすることで、北海道の冷たい海に適応したのだそうです。
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(こちらはタキカワカイギュウの全身骨格標本)

現在は農業が主産業の滝川市ですが、この化石が見つかったことで、大昔はここ一帯が海だったことが証明されました。
とても信じられないような話ですよね。
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(海と陸地の変遷も展示されています!)

これが博物館を見る楽しさでもあります。
この化石たちを見ながら、
今の滝川とは全く異なる大昔の滝川の姿にビックリしてみませんか?
直感に反することを証拠と共に、驚きながら受け入れていく。
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続いてこちらは、自然を多く描いた画家である岩橋英遠(いわはし えいえん)さんの絵画。
美術品の展示コーナーにて公開されています。

この絵画を見ていると、まるで本物の夕日を見ているかのように美しいと感じます。
英遠さんは滝川市出身で、滝川市から見える山々を多く描いていたのだそうです。
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英遠さんが地元の風景を描いた絵画に心を動かされると同時に、
自分の地元の景色が今の私の目にどう映るだろうか、と思考を広げていくのも楽しみの1つだと思います。

絵画と向き合い、自分と向き合う。
美術品を見ることで、自分のルーツを考え直す機会となるかもしれません。
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国内でここにしかない貴重な展示「プレートテクトニクス」
こちらは滝川市こども科学館にございます。

地球における約1億年前から現在までの地殻変動を見ることができる装置で、デジタルの表示ではなく、
物理的に地球の模型が動き地殻の動きを再現してくれます。

アナログならではの大迫力!
インド大陸がユーラシア大陸に衝突し、ヒマラヤ山脈が出現する様子は必見です。
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こども科学館にはこの記事だけでは紹介できないほど魅力的な展示が数多くあります。
こども科学館という名前ですが、大人が見ても驚きと発見がたくさん!

※こども科学館に関する記事はこちら↓
大人も子どもも楽しめる!滝川市こども科学館

滝川市美術自然史館を訪れた際は、ぜひ3階の子ども科学館まで見ていっていただきたいと思います。

たきかわスカイパークで鳥になる!?

お次はたきかわスカイパークへ。

※たきかわスカイパークに関する記事はこちら↓
そらち・de・そらさんぽ ~ たきかわスカイパーク~

早速グライダーの画像をドン!
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説明不要の格好良さですね!!

安全のため装備をしっかりして、、、
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隊員も緊張の面持ちです。
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それでは機体に乗り込んでいきましょう!
ここまで来たらもう楽しむしかありません!
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ちなみに、こちらのグライダーはエンジンがついていませんので、単体で空に飛び立つことができません。
そのため、プロペラ機とグライダーをワイヤーで繋ぎ、上空へ引っ張ってもらいます!

では、いってきまーす!
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飛行機によく乗る方もいらっしゃるかもしれませんが、飛行機と比べて視野が圧倒的に広く迫力満点!
上空から真上を眺めてみるのもまたまた、得がたい経験かもしれません。
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素晴らしい眺めだなあ、、、、

ん?

どこいくねーん!!?
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はい。空中で切り離されます。
エンジンなしで空中に放り出されると考えると、とても怖いですね汗

ここからどんどん高度が落ちていく、、、、訳ではありません。

上昇気流をつかんで高度を維持していきます。
風に揺られながら、
その風をうまく使って飛ぶ感覚はまるで鳥になったかのよう。
目に見えない上昇気流を感じられるのは、グライダーならでは。

さらに、グライダーの良さがもう1つ。

その
「静けさ」です。

エンジンなしで滑空しているので、
耳に届くのは風の音だけ。
鳥がいつも飛んでいる空はこんなに静かなのですね。

鳥のように上昇気流をつかみ、鳥と同じ静けさの世界で飛ぶ。
これは鳥になったと言っても過言ではないでしょう。

鳥になって見下ろす空知の景色を現地に行って確かめてみてください!
滝川の空があなたを待っています!
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昼食は松尾ジンギスカンで!

おっと、お昼だ、ご飯は何にしようか?
空知の美食といえばこれでしょう。
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松尾ジンギスカン!
滝川市に本店があるのはご存じでしたか?

印象的なのはやはり松尾ジンギスカン特有の鍋!
ジンギスカンを美味しく食べるために洗練されています。
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周りの凹んだ部分に野菜を敷き詰め、タレを投入!
野菜がしなしなになるまで煮ていきます。
同時に中心の山の部分でお肉を焼きましょう。

焼いた肉から肉汁がまわりのくぼみへと流れ、タレと混ざり、野菜がさらに美味しくなる相乗効果を生みだします。
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松尾ジンギスカンのタレに長時間漬け込まれたラム肉。
あまーい味付けとラム肉特有のにおい。これがクセになる!
口に入れた瞬間とろけるような柔らかさの肉と、煮込めば煮込むほど甘みが出る新鮮な野菜。
これらを一緒に食べる。これです。これが松尾ジンギスカンなんです。

※松尾ジンギスカン本店に関する記事はこちら↓
伝統の味はここで食す!松尾ジンギスカン本店 ~北海道・滝川市~

川の科学館 ~先人たちの知恵の結晶「石狩川」~

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少し歴史の話をしましょう。

開拓時代の空知地域は山々に囲まれ、湿原がたくさんありました。
そのため洪水による
水害がとても多かったそうです。

空知地域を縦断する石狩川も昔はジグザグでカーブが多く、水量が増えると氾濫し、洪水が頻繁に起きる原因となっていました。
水害を防ぐための対策として堤防を築くところも多いですが、石狩川では川の曲がりくねった部分にショートカットをつくり、直線の川にすることで、水の流れを良くして洪水の発生を防止するという手段をとりました。
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石狩川は約29カ所のカーブをショートカットしたそうです。
川の科学館がある場所もショートカットした場所のひとつなのだとか。

この土地に人が住めるのも、過去の人たちの努力によるものであることを知ると、この地域のことをもっと好きになれます。
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こちらは、川の科学館のすぐ隣にある大きな大きな排水機。
大雨が降った時に洪水を防いでくれる、最終防衛ラインです。
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外の橋からみた石狩川は通常かなり浅いですが、ガイドさんが見せてくれた写真では、かなり高い橋にまで到達する勢いで水が溢れかえっています。

台風等で石狩川の水位が上昇し、自然に流せなくなった雨水を、施設の排水機がくみ上げ、1秒間に15m³の水を水門外に排水しているそうです。

施設の内部では三基の巨大な排水ポンプを見ることができます。
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我々が安心して生活している裏では、こういった機械が活躍してくれています。
格好いいですね。少しワクワクしますね。
そして心から、いつもありがとうございます。

宮島沼水鳥・湿地センター(美唄市)

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滝川から少し足を伸ばして美唄まで。
ここは
「宮島沼」ラムサール条約にも登録されている重要で貴重な場所です。

まずはガイドさんから宮島沼の成り立ちやマガンについて説明をいただきました。
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元々、湿地帯であった空知。
洪水も酷かったことから土地改良のため、囚人等の手を借りながら、山から土を運び出し、湿原の上に敷き詰めていきました。
そのおかげで現在は米作りが盛んな農業地帯となっています。

空知地域には沼や湿地が点在していますが、それらは
ショートカットされた石狩川のカーブの部分の名残だそうです。
その中でも宮島沼は土地改良されなかった部分。湿原の生き残り。

川の科学館で聞いたお話と繋がっていて、理解が深まります。

同じ話を違う視点から聞くことができる、これも周遊することの良さですね。
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さて、宮島沼で最も有名な景色は「マガン」の飛来です。
マガンは、夏はロシア、秋に宮島沼、冬は宮城、そして春に再度宮島沼へ約6~7万羽の大群で移動するそう。

春と秋の早朝には沼から
一斉に飛び立つマガンの姿が見られます。
一匹ではかわいい羽の音ですが、一斉になるととんでもない轟音になります。

圧倒的な迫力でお送りするマガンが飛び立つ姿、一見の価値アリです。

我々が訪れた時期は少し早く、マガンの姿は見られませんでしたが、望遠鏡で野鳥を見せていただきました。
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シーズンになると、宮島沼水鳥・湿地センター主催でマガンを観察するイベント等も行っておりますので、こちらも要チェックです。

そんな宮島沼ですが、周囲の畑や土地の開発などが沼の水質や水位に大きく関わっており、このままだと渡り鳥が宮島沼からいなくなってしまう可能性もあるとのことでした。
当然、宮島沼に来る渡り鳥を見ると、一部の農家にとっては鳥害の原因となってしまうという問題もあります。

その上で、この土地にある自然と文化がどう寄り添って歩んでいけるか、
ここにある資源を大切にしながら最大限楽しむため、観光に来た方とも一緒に考えていく必要があると強く感じました。

私は空知の人間ですが、知らない土地に行って、その土地の問題について、現地の人と本気で考える。
そんな旅行があっても良いと思います。

宮島沼水鳥・湿地センターの方々も宮島沼周辺の農地で沼や鳥に優しい農業を少しずつ進めているとのことです。
宮島沼に来て、良い場所だなと思って頂ければご支援をいただければと思います。

宮島沼のほとりに立って、湿地が広がっていた頃の空知の姿に思いを馳せ、この地が未来に向かってどう歩んでいけるか、一緒に考えてみませんか?

ミヤログ | 宮島沼miyatomoブログ 

 
いかがでしたか?
ただグライダーに乗るのではなく、ガイドさんから滝川の成り立ちなどの説明を聞いたうえで、空から現在の滝川の様子を見ることにより、滝川への理解度が深まったと思います。
空知を初めて訪れる方はもちろんですが、滝川に長く住んでいる方も、滝川について今一度学んでみてはいかがでしょうか?!

さて、ここで、冒頭でほのめかしていた「お知らせ」の発表です!!
なんと、職員が体験した5コースを1本の動画にまとめてみました!!!!!(拍手!!!!!)
では、ご覧ください↓(画像をクリック★)
どうでしたか?え??とっても良い???
ありがとうございます。そう言っていただけると泣いて喜びます。
(初めての動画作りにしては悪くないと思っています<( ̄^ ̄)>エッヘン)

動画を見た方は既に“空知のとりこ”だと思っていますので、ぜひぜひ空知に遊びに来てくださいね!

次回は夕張コースを掲載します!お楽しみに♪

【過去のそらちAT探検隊の記事】
① 雨竜沼湿原(の手前まで)を歩いてみた(雨竜コース)
② 三笠の歴史をたっぷり堪能「ジオツアー」(三笠コース)

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