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メロンだけじゃない!夕張の魅力~職員のAT体験記④~

今日で10月も終わり。今週末からは雪が降るようですね…。北海道の長い冬の到来ですね…。

さて、お待ちかね。今回は、職員によるアドベンチャートラベル(AT)体験記の4回目です!
アクティビティを通じて自然を体験し、その地域の歴史や文化を楽しみながら学ぶ旅行形態の1つであるATを空知管内で職員が体験してきたので、その魅力をお伝えします。

「そもそもATって何?」という方は、こちらをご覧ください。

それでは、夕張コース体験記のはじまりです!

空知にあった炭鉱の歴史を学ぶ~そらち炭鉱(ヤマ)の記憶マネジメントセンター


まず向かったのは、JR岩見沢駅近くにある「そらち炭鉱(ヤマ)の記憶マネジメントセンター」。ここでは、空知の炭鉱に関する歴史を学ぶことができます。
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館内には、当時使われていた物品や資料が展示されているほか、日本遺産「炭鉄港」のグッズ販売のブースもあります。
当日は、「炭鉄港」の紹介動画を見た後、NPO法人炭鉱(ヤマ)の記憶推進事業団の北口さんから展示物について解説していただきました。
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伺った時は、ちょうど「北海道炭礦(たんこう)鉄道株式会社 岩見沢へ本社移転120年記念パネル展」が開催されており、その展示内容に沿って、空知の中でも特に岩見沢に焦点を当てた解説をしてくださいました。
(当パネル展は9月30日で終了しました。)

現在も岩見沢駅北口にある「岩見沢レールセンター」(JR北海道)が、北海道炭礦鉄道時代に利用されていた写真なども見ることができました!!


心安らぐ時間も提供してくれる!~Café&Sweets 和(なごみ)


マネジメントセンターでそらちの炭鉱について説明を受けた我々は、いざ夕張へ!
管内で最も栄えたと言っても過言ではない夕張に胸が高鳴りますが、時刻はお昼時。お腹も減ってきました…ということで、まずは午後に備えて腹ごしらえ!

お邪魔するのは、かつて多くの方が利用した夕張駅舎で営業されている「Café&Sweets 和」です!
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店内に入ると、どこか懐かしく、その居心地の良い空間はまさに「和」です。

コーヒーを飲みつつボーッとしていると、今にも列車の音が聞こえてきそう…。
のんびりしていたいところですが、次の予定もあるため、悩みに悩んでオムライスセットを注文!
待っている間は、愛好家の方が撮影した夕張支線の写真を鑑賞しつつ、四季折々の夕張を楽しみ、あっという間にオムライスが到着~♪
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ふわふわの卵がチキンライスを包み込み、見た目どおり優しいお味です。ケチャップは添えられているので、ご心配なく!

同僚のハンバーグセットも美味しそうで、ケーキセットも気になる…。美味しさに心も満たされ、なかなか席を立つ気になれません!あれ?目的地ってここだっけ?
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食後は、特別に駅ホームを見学させていただきました!
もう列車が来ることはないのですが、夕張の人や、石炭を運んで北海道や日本を支えた鉄路に、改めて感謝の気持ちを抱き、次なる目的地へ!


階段を上ったその先に・・・~夕張神社


お腹と心が満たされた我々は、次に夕張神社へ向かいました。
この神社は、1888年(明治22年)に北海道炭礦鉄道(株)の設立とともに、夕張炭山と鉄道敷設の安泰祈願の神社として創立されました。
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神社に着くと、真っ白い鳥居とその奥に延びる階段が出迎えてくれました。
階段脇の赤い灯籠と緑の木々のコントラストも素敵です!

階段を上り切り、参拝してから御朱印をいただきました!
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空知管内にある神社の御朱印はいくつかいただいているのですが、夕張神社は初めてだったのでテンションが上がりました♪


夕張市の歴史が丸分かり!!~夕張市石炭博物館


さて、本日のメインの一つ、夕張の炭鉱の歴史を今に伝える夕張市石炭博物館に行ってきました!
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ここでは、NPO法人炭鉱(ヤマ)の記憶推進事業団の平野義文(ひらの よしふみ)さんにガイドしていただきました。
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1980年(昭和55年)にできたこの施設では、アメリカ人の炭鉱地質学者ライマンが石炭の大露頭を発見したことから始まり、エネルギー革命による衰退まで時系列順に夕張の歴史を辿ることができます。

また、当時の夕張市の航空写真が床一面に広がっているスペースもあり、今と違い炭鉱住宅の多さに驚きました!
(1番多い時で人口約12万人だったとのこと。ちなみに現在は6,200人ほど…約60年で20分の1にまで減少してしまいました。)
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そして、施設の地下にはジオラマが展示されており、実際に炭鉱内で時代ごとにどんな作業をしていたのか、また、どんな機械を使っていたのかを知ることができます。

地下奥にある、当時炭鉱を掘るのに使われていたドラムカッターという機械の実演をしていただいたのですが、大きな機械が大きな音を立てて動く様子は、ものすごく迫力があり見応え抜群でした!
実際に夕張の炭鉱で働いていた方に実演していただいたのですが、暗い炭鉱の中でこんな大きな音に包まれながら作業をしていたんだと思うと頭が上がりません。
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夕張と言えば「夕張メロン」というイメージしかなかった私にとって、炭鉱という奥深い歴史を知ることができてとても勉強になりました!


歴史や自然を楽しめる!~冷水山トレッキング


そして、本日のメインの二つめは、冬期はマウントレースイスキー場となる冷水山でのトレッキングです!
このトレッキングでは、夕張リゾートオペレーション(株)の前川信堅(まえかわ のぶたか)さんにガイドしていただきました。
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前川さんは昨年(2023年)のATWS(アドベンチャー・トラベル・ワールド・サミット)でもガイドを務められており、ATWS当日の様子なども教えてくださいました。
また、夕張市役所の方にも冷水山に登ってみたい!とお声がけいただいたので、計6名で頂上を目指しました。

頂上まで登る道は、ゲレンデではなく脇道を登っていきました。
冷水山は自然豊かで空気もおいしく、「ここで昼寝したら最高なんだろうな~」と感じるほど居心地がよかったです。

登り始めてすぐ、約60年前に使われていた炭鉱跡(抗口)も見ることができました。
現在は草木に覆われているので、何も知らなければ通り過ぎそうですが、実際に炭鉱跡を見て、炭鉱で働いていた方々がここを通って作業していたと思うと本当に大変な仕事で、それと同時にここで炭鉱が発展していたのだなと実感しました。
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↑コンクリートが抗口跡です。

トレッキングの間、子鳥やリス、鹿、昆虫など多くの動物たちと遭遇しました。
前川さんによると、夕方から夜にかけてエゾシカが集まる場所があり、毎晩少なくても20頭以上集まるそうです。
その話を聞いて、ナイトツアーなどがあったらぜひ行ってみたいなと思いました。

さて、皆でわいわい話しながら登り始めましたが、ここはスキー場。段々皆の顔が険しくなってきました。(前川さんは終始ニコニコしてました。)
リフトであればすぐに着きますが、実際に歩いて登るとなると頂上まで行く道が相当長く、さらに傾斜も急なので大変でした。
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↑結構高いところまで来ましたが、頂上はまだ先...

しかし、1時間ほど登ってようやく到着!!!
頂上まで歩ききったことに、ものすごい達成感を得られました!!
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頂上から見た景色は格別で、はるか遠くの町や山々まで眺めることができ、さらに夕暮れもとてもきれいでした。

下りはゲレンデのど真ん中を歩かせてもらいました!
雪がないゲレンデを歩くのは初めてで、思ったより草がふかふかしてました。
(その分歩きにくく、途中から膝が笑い始めました…。)
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転がりそうになりながら無事下山。往復2時間半ほどのトレッキングとなりました。
今回、冷水山トレッキングで自然や野生動物、景色を眺めながら歴史も学ぶことができ、本当に充実した1日になりました。


いかがでしたか?
夕張の魅力はメロンだけではない!ということが分かっていただけたかと思います。
マネジメントセンターや博物館、トレッキングではガイドさんに解説していただき、ただ見る、ただ登るだけでは気付けないことを知ることができました!
夕張は札幌から車で高速道路を経由して約80分のところにあるので、ぜひお気軽にお越しください♪

来週は体験記最終回、美唄コースをお届けします!お楽しみに!

【過去のそらちAT探検隊の記事】
① 雨竜沼湿原(の手前まで)を歩いてみた(雨竜コース)
② 三笠の歴史をたっぷり堪能「ジオツアー」(三笠コース)
③ 滝川で鳥になる!?(滝川コース)

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